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【栃木】

「再発防止策 作り上げる」 遺族が追悼式 那須雪崩 きょう3年 

献花して茶臼岳に向かい手を合わせる遺族=那須町で

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 「なぜあなたがいないのか分かりません」−。那須町の茶臼岳山麓の展望台で二十六日開かれた雪崩事故の遺族独自の追悼式「祈りと誓い」で、遺族たちは悔しさや苦しい胸中を吐露しながら、献花台に花を手向けた。生徒七人、教諭一人の計八人の命を奪った事故は二十七日に三年を迎える。 (小川直人)

 遺族が独自に開く追悼式は昨年に続いて二回目。わずかに雪が残る展望台周辺は春の晴天に恵まれた。

 読経に先立ち、亡くなった高瀬淳生(あつき)さん=当時(16)=の母晶子さんは「あなたの写真を見返すことができない。いないことがいまだに信じられない」と追悼文を読んだ。一方で「事故関係者は何もなかったかのように日常に戻っている」と疑問も投げ掛けた。

 登山初心者ながら引率を任されて雪崩に巻き込まれた教諭毛塚優甫(ゆうすけ)さん=当時(29)=の父辰幸さん(67)は献花を終え「あの日がこのような天気なら事故は起きず、八人は夢に向かって進んでいたはずだ」と空を見上げた。

 遺族が民事調停を申し立てることについても触れ「県教育委員会などと話し合いを続け、これなら事故は起きないと言える再発防止策を作り上げていきたい」と話した。

 佐藤宏祐(こうすけ)さん=当時(16)=の父政充さん(50)によると、宏祐さんは大きなバイクに乗ることが夢だったという。佐藤さんは昨年、バイクにまた乗り始め、茶臼岳も訪れた。「一緒に走っているような気持ちになる。いつも付いてきてくれているんだな、と呼び掛けた」と山腹に視線を向けた。

 

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