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【栃木】

<新型コロナ>「マスクないなら作る」 パジャマ縫製の技術生かす 足利の会社

「テキスタイル・サンワ」の工場。右は中村武男社長=足利市で

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 足利市松田町にある、従業員わずか十五人の縫製加工会社「テキスタイル・サンワ」が、綿布製マスクの生産に乗り出した。新型コロナウイルスの感染拡大でマスクの品薄が続く中、「世の中が困っているなら、うちで作る」と中村武男社長(71)が立ち上がった。本業は高級パジャマの縫製で、肌触りのいい素材はたくさんある。社長自らハサミを持ち、マスク作りに汗を流している。 (梅村武史)

 「パジャマ縫製の技術を生かして、マスクを縫ってくれないか」。得意先メーカーから今月六日、こう打診された。「一生懸命やりましょう」と応じた中村社長。利益度外視で、とりあえず一万枚分ほどを引き受けた。

 従業員にお願いし、大車輪のマスク作りがスタート。同二十六日になんとか約一万三千枚を納品した。すると、「追加で十万枚お願いします、と頼まれ、弱った」と中村社長は笑う。

 同社が作るマスクは一般的な四角形と立体型の二種類。綿布製なので何度も洗って使える。裁断からミシンがけ、ゴム通し、梱包(こんぽう)と約十の工程は完全な手作業で手間がかかるため、従業員は残業続き。会社的にも赤字という。

 中村社長の家系は、足利が繊維産業で隆盛を極めた明治期から代々、織物に携わってきた。中村さんの代で高級パジャマ作り専門の縫製業に転換。以来、約五十年間、都内の百貨店などに製品を卸してきた。

 同社で個別の販売はしていないが、マスク作りを知った近隣住民や地元小学校、高齢者施設などからマスクを譲ってほしい、という要望がひっきりなしに届く。中村社長は「作っても作っても人手が足りなくて要望に応えきれない。助けてくれる人がいるとうれしいね」と話していた。

パジャマ生地を使い、デザインもカラフル

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