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【東京】

国天然記念物・府中のケヤキ受難続く 「台風24号」の爪痕 多摩地域も

大枝が折れたケヤキの古木=府中市で

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 記録的な強風を伴って、先月三十日から一日未明にかけて本州を縦断した台風24号の爪痕は、多摩地域にも広がっている。 (松村裕子、竹谷直子)

 長さ六百メートルにわたり、ケヤキやイヌシデなど約百三十本がある府中市の「馬場大門のケヤキ並木」。国の天然記念物に指定された並木では二日、各所に柵が設けられ、作業員が折れた枝の撤去に追われた。「近年にない被害」と、ケヤキを所有する大國魂(おおくにたま)神社の猿渡(さわたり)惇権宮司は話す。

 台風24号の強風で、一本の古木の幹に亀裂が入り、倒れる危険があるため近く伐採することが決まった。別の古木の直径数十センチの大枝も、ロープで固定されていてかろうじて落下は免れたが、二本が折れた。

 九月初めに台風21号が上陸した際も別の古木に亀裂が入り、伐採を済ませたばかり。並木を管理する市の担当者は「老齢で切ることはあるが、台風で一年に二本も伐採というのは記憶にない」と驚く。江戸時代に植えた古木には勢力の強い台風が相次ぐことで打撃になっている。

 台風25号の進路は定まっていないが、枝の切り口が腐らないよう薬剤を塗る作業も終える見通しはつかない。「なるべく古木を残したいのに」と担当者は頭を抱えた。

◆昭和記念公園は倒木50本

 国営昭和記念公園(立川市、昭島市)は、ケヤキや桜、ヒマラヤスギなど約十種類、約五十本が倒れた。この中には、公園ができる前の米軍基地だった時代からある、幹回り三メートルのヒマラヤスギも含まれる。

 園内に三カ所あるコスモス畑のうち一カ所は花が散り、開花前の畑も倒伏してしまった。

 公園スタッフが倒木した木々やコスモスの写真を会員制交流サイト(SNS)に投稿すると、「倒れた木、残念ですね」「先週見に行ったコスモスたちがこんな姿に…」などの惜しむ声が相次いだ。

 被害の大きさから一、二両日は休園し、傾くなどした木の撤去作業に追われた。三日から開園するが、一部のサイクリングコースや西立川自転車持ち込み口は封鎖し、危険な木の周りを立ち入り禁止にする。

 次の台風が接近したら、コスモス畑にはネットを張るなどするが、園内の高さ三メートル以上の樹木約二万二千本の被害を防ぐ有効な対策はないという。

 

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