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【東京】

漢学者・窪全亮ってこんな人 稲城で研究発表展

市民有志らが窪全亮についての調査結果を披露した展示=稲城市で

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 漢学者の窪全亮(くぼぜんりょう)(一八四七〜一九一三年)と、窪が明治期に現在の稲城市に開設した私塾「奚疑塾(けいぎじゅく)」を調べた研究発表展が、市内の城山体験学習館ギャラリー(向陽台)で開かれている。約三年間、市民有志らが調べた成果を五つのテーマで発表。約三十枚のパネルを、窪直筆ののぼりや市文化財の漢詩集などと一緒に展示した。 (松村裕子)

 展示に参加したのは稲城、多摩、川崎市などの約二十人。二〇一六年に稲城市内の城山公民館であった講座「奚疑塾と窪全亮」を受講後、月一回、市内外のゆかりの地を訪ね歩いて調査した。

 窪が若いころ学んだ上野の寛永寺(台東区)の学寮に関しては、幕末、明治期、現代の寺域の地図を並べて掲示。窪が学問を終わらせることになった一八六八年の上野戦争で多くの建物が焼失したことが分かる。調べた木戸博光さん(75)=稲城市=は「学寮では貧しい者の学費は免除された。学寮の経験が、寄宿舎を設け、貧しい者にも門戸を開いた奚疑塾につながったのでは」と推測する。

 窪の漢詩集「古素堂詩鈔(こそどうししょう)」の研究では、ナシの花が咲いているなど、詩からうかがえる当時の地域の風景を紹介。担当した山村辰男さん(66)=川崎市多摩区=は「(窪は)まじめそうに見えて、酒好きで花を楽しんでいて、おもしろい」と語る。

 窪に関するマップや絵、絵手紙、書も展示され、まとめ役の稲田善樹さん(79)=稲城市=は「それぞれが興味をもった分野に取り組み、多彩でユニークな展示になった。いろんな人に見てほしい」と話す。

 二十九日まで、二十五日は休館。二十三日午前十時〜午後四時、隣接の市立中央図書館で研究発表をする。無料。

 問い合わせは稲田さん=電090(4969)0794=へ。

 

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