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【東京】

がん治療で抗体失われ感染症のリスク 子どもに再予防接種支援を

再度の予防接種費の助成を求める署名活動を行った江田圭一さん(左)と麗奈さん(右)に囲まれ、自宅療養を続ける娘=北区で

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 がん治療などのため、定期予防接種の効果が期待できなくなった子どもたちの再接種に支援を−。小児がんの小学一年生の娘(6つ)を持つ北区の江田圭一さん(39)、麗奈さん(36)夫婦が、区による再接種費用の助成などを求めて、一万三千人以上の署名を集めた。署名と陳情書を四日、区議会に提出した。 (中村真暁)

 骨髄移植や抗がん剤投与のがん治療により、治療前に受けた予防接種の抗体が失われるケースがあり、感染症にかかるリスクが高まる。予防接種法に基づくBCGなどの定期予防接種は公費負担で無料だが、再接種は対象外。患者家族でつくる公益財団法人「がんの子どもを守る会」によると、全て自己負担すれば二十万円ほどが必要という。

 一方、厚生労働省によると、昨年七月時点で八十九自治体が再接種費を助成している。都内では足立区が二〇一二年度に制度を整え、区の担当者は「病で効果がなくなることを、自己責任にはできない」と説明する。そのほか、台東区は一月から助成しており、文京区も二〇一九年度当初予算案に関連費を盛り込んだ。

 江田さんの娘は一七年秋以降に体調が悪化、昨年三月に小児がんの「神経芽腫(がしゅ)」と診断された。入院して手術や抗がん剤の治療を受け、昨年十月に退院。現在は、自宅療養している。予防接種は医師の了解後に抗体検査をし、再接種する予定だ。

 書面やネットによる署名集めは、昨年十二月に開始し、全国から大きな反響を得た。「患者家族は経済的にもダメージが大きい。小児がんは特別な病ではない。同じ状況の人に困ってほしくなく、みなが子どもらしい生活を送れるように」と話す。

 陳情書では、再接種やその前に行う抗体検査、闘病中で定められた期間中に定期接種ができない際の助成を求めている。先月には、花川与惣太区長に要望書も提出した。区は「前向きに検討している」としている。

 

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