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【東京】

DV被害女性ら支援強化 国立市がNPO「夢ファーム」と連携

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 国立市は、DV被害などで困難な状況に置かれた女性たちの支援を強化するため、先駆的な取り組みをしている同市のNPO法人「くにたち夢ファーム」と連携する新たな事業に乗り出すことを決めた。協働による自立までのサポートや、情報共有の促進を想定している。 (竹谷直子)

 「夢ファーム」はDVやハラスメント被害、貧困などで居場所をなくした女性らに、市役所への同行や住居の提供、職探しなど支援の手を差し伸べている。期限を設けず、必要であればサポートを続けるのが特徴。被害女性が地域住民とつながれる「オープンスペース」を設け、溶け込む手助けもしている。

 行政の対応では、被害女性に大きな危険性がなくなったり、就労できたりすれば手を離れがち。国立市は緊急性が高い案件から対応しているが、近年は相談件数の増加などのため、人手不足で十分に対応できないケースもあるという。

 市の担当者は夢ファームとの連携について「その後の生活で困っても市に相談できず、数年後に事態が悪化してから窓口に来るケースもある。市のセーフティーネットから外れる人が出ないようにしたい」と話す。

◆夢ファーム代表・遠藤さんに聞く

 女性支援のあり方について「くにたち夢ファーム」代表の遠藤良子さん(69)に聞いた。 

 −DVなどの女性の相談件数が増えている一方、支援にたどり着かない人もいる。必要なことは

 初動が大切。被害者は限界だと思い、大丈夫じゃないから逃げて来ている。帰すのは危険。「よく逃げてきたね」と声を掛けることが必要だ。

 −行政の仕組みや対応に問題点は

 DVでないとシェルターに入れないなど、柔軟でないところがある。さまざまな救済ができるものでなくてはならない。新法をつくるべきではないか。近年、シェルターが監獄のようだなどと言われているのも問題。女性が逃げたくても逃げにくい状況をつくっている。「シェルターが嫌だ」と言われ、帰してしまうと、またDVが起きる。

 −どうすべきか

 シェルター以外にも、考える時間と場所がいる。日本では、よほどひどい場合は加害者が傷害罪などに問われるが、そうでなければ野放し。せっかく逃げても、追い掛けてくるのがつらくて、戻った方がマシだと考えてしまうケースもある。被害女性は今までの生活を捨て、孤立感を深めている。安全、安心な場所で、日常を少しずつ取り戻していけることが大切だ。

 

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