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【東京】

浅草愛した荷風特集 浄瑠璃の新内で「墨東綺譚」 台東・東洋館で12日

浅草六区を散策する永井荷風(昭和30年ころ)

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 下町の芸能文化に楽しく触れられる「第十五回下町芸能大学」が十二日に台東区の演芸場「浅草東洋館」(浅草一)で開かれ、浅草を愛し、私娼(ししょう)街・玉ノ井(墨田区)を舞台にした作品「墨東綺譚(ぼくとうきたん)」などで知られる小説家の永井荷風(一八七九〜一九五九年)を特集する。今年は荷風の生誕百四十周年、没後六十年の節目で、永井ファンの期待に応えようと企画した。

 芸能大学は東洋館や浅草演芸ホールを運営する東洋興業の主催。荷風を取り上げるのは、二〇〇九年の第三回、一五年の第十一回に続き三回目となる。

 浄瑠璃・新内の岡本宮之助さんが墨東綺譚に曲を付けて紹介。芸能大学を企画・演出する野上周さん(75)=葛飾区=が、原作を基に新内向けの文体に脚色した。好評だった一五年の企画の再演となる。野上さんは「平成最後の日(四月三十日)が荷風の命日。時代に対する反逆的逸民たる荷風がもし今生きていたら、この現代をいかに表現したか」と話す。

 荷風は、浅草のストリップ劇場「ロック座」、「フランス座」(東洋館の前身)の楽屋を訪れて踊り子たちに差し入れをしていた。東洋興業の松倉久幸会長(83)の著書には、文化勲章を受章した際のお祝いのうたげで、踊り子らに囲まれ終始ニコニコしていた、とのくだりがある。

 当日は、松倉会長が、荷風と浅草の関係について講演。悠玄亭玉八さんの幇間(ほうかん)芸「四畳半襖(ふすま)の下張(したばり)」、「業平橋」「また来て下さい向島」を歌う江本有利さんの歌謡ショーなどもある。

 午後六時開演。入場料三千五百円、前売り三千円。全席自由。問い合わせは、東洋興業=電03(3841)9606=へ。 (井上幸一)

 

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