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【東京】

<統一地方選>三鷹は現職VS前副市長 2市長選、保守分裂選挙へ

三鷹市長選最大の争点となっている市役所本庁舎の前に設置された市長選のポスター掲示板=三鷹市で

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 統一地方選の前半戦では四知事選が保守分裂となったが、都内の後半戦では三鷹、清瀬の二市長選が分裂選挙となる見通しだ。いずれも地元の自民党総支部が現職の交代を模索するも不調に終わり、現職と対抗馬がしのぎを削る構図になっている。 (花井勝規)

 三鷹市長選は、五選を目指す現職の清原慶子さん(67)と前副市長の新人河村孝さん(65)が立候補を予定。四年前の前回は、引退を決めた清原さんの後継として河村さんが出馬表明するも、告示直前に病に倒れた。急きょ清原さんが出馬し、四選を果たした経緯がある。今回は、直接対決する異例の展開をたどっている。

 自民は過去四回、清原さんを推した。今回は多選批判を懸念して、党三鷹総支部が河村さん擁立に動いたが、清原さんが出馬を表明し、分裂が決定的になった。執行部は両者に推薦を出さず、自主投票にしたものの、吉野利明総支部長が河村さんの推薦人に名を連ねるなど総支部内は両派に割れている。若手党員は「仁義なき戦いだ。選挙後は大きなしこりが残る」と先行きを危ぶむ。

 選挙戦は、市が進める市役所庁舎建て替え問題が最大の争点。共産党が候補擁立を見送ったため、共産系候補が前回獲得した約一万七千票の行方も焦点になる。

 清瀬市長選には、三選を目指す現職の渋谷金太郎さん(67)と、いずれも新人で自民党清瀬総支部長の市議中村清治さん(69)、陶芸家の池田いづみさん(71)の計三人が立候補する見通し。

 渋谷さんを巡っては、市公用車の私的利用が問題化し、昨年の十二月市議会で中村さんら与党会派なども追及した。

 渋谷さんは自民党員で、党清瀬総支部は「市長としての資質に疑問がある」として中村さんを推薦することで決着させた。組織としての分裂は回避した形だが、保守票を渋谷、中村両陣営が奪い合う構図になる。

 市民グループが擁立した池田さんは共産、自由、社民の推薦を受ける。清瀬は保守地盤が厚い地域で、前回は共産の推薦を受けた候補が渋谷さんに二倍以上の票差をつけられたが、三つどもえの情勢になったことから、陣営は「チャンス」と支持拡大に力を注ぐ。

◆自民組織の弱体化映す

 保守分裂について、地方政治に詳しい千葉大名誉教授の新藤宗幸さんと立教大名誉教授の五十嵐暁郎(あきお)さんは、自民党組織や野党勢力の弱体化に言及する。

 新藤さんは三鷹、清瀬両市長選の保守分裂について「それぞれの事情はあるにせよ、草の根で自民党組織の揺らぎが生まれている」と指摘。五十嵐さんも「現職を制御できない自民党の地方組織の弱体化」を挙げ「知事選の分裂も多くが自民党内部の対立、内紛が原因だったが、対抗する野党勢力が弱いから、そんなことをしている余裕があるともいえる」と分析する。

 新藤さんは国政の影響にも触れ「安倍一強政治が長く続き、森友・加計問題などで政権への不信感は保守層の有権者にも広がりつつある。自民は夏の参院選を意識し、盤石の態勢をなかなかつくれない葛藤を抱えている」と話す。

 三鷹市長選で争点化している市庁舎建て替え問題に関し、五十嵐さんは「同様の問題は全国各地の首長選で大きな争点になっている。少子高齢化の進行で税収が減る中、どんなアイデアが議論されるのか注目したい」と語った。

 

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