東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 東京 > 記事一覧 > 5月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【東京】

「浅草オペラ」再び舞台に 麻生八咫・子八咫さん、活弁士の親子公演

「夢の公演」のポスターを手にする麻生八咫さん(右)と子八咫さん=台東区で

写真

 誕生から百年を記念し、一昨年に復活を遂げた「浅草オペラ」。共に活弁士の麻生八咫(やた)さん(67)、娘の子八咫さん(33)が七月四日、台東区の浅草公会堂(浅草一)で、「夢の公演」と称して多数のオペラ歌手らと再び舞台にかける。大盛況だった二年前の興行作品を基に、より浅草色を濃くして大舞台で上演。二人は、「エンターテインメントがごちゃ混ぜで、芸能の聖地だった浅草を取り戻すきっかけに」と張り切っている。 (井上幸一)

 大正時代、西洋の芸術を大衆の娯楽としたのが浅草オペラ。作曲家の山田武彦さんが音楽監督を務めた一昨年十月の浅草での記念公演は、名曲の数々を声楽などで紹介する企画。演芸場の「東洋館」などで二十一回上演した。

 活弁でこの舞台のナビゲーター役を熱演し、客席の熱気を体で感じた八咫さん。「庶民のオペラを、再び浅草の名物に」と、浅草公会堂で初となる主催公演の後半に取り入れた。音楽監督は引き続き山田さんで、今回は八咫さん、子八咫さんが二人でナビ役となる。

 「浅草の唄」「コロッケの唄」「カルメン」といった前回からおなじみの演目に、春の隅田川を歌った「花」(滝廉太郎作曲)なども追加。新規に女性ダンサーも登場させ、華やかさを増し、より多彩に。仲見世の老舗人形焼き店「木村家」の社長で声楽家の木村未希さん(ソプラノ)ら、地元ゆかりの出演者も新たに加わる。

 前半は、無声映画を言葉で解説する活弁。八咫さんは「東京行進曲」(一九二九年、溝口健二監督)を語り、主題歌をオペラ歌手が歌う趣向も。子八咫さんは、ドタバタコメディーの「寄席見物」(一九一五年、チャプリン主演・監督)で、浅草にあった大きな映画館の客席の雰囲気を醸し出す。

 公会堂の大舞台での公演に向け、「大きな夢だった。舞台の大きさに負けない演出を」と子八咫さん。八咫さんは今回は娘を前面に出すつもりで、「浅草オペラがそうだったように、渋さよりもみずみずしさ。若さがあれば冒険ができ、新たな切り口もでてくる」とPRする。

 夢の公演「あそう子八咫・八咫の浅草!」は昼(午後二時開演)、夜(同六時開演)の二回公演。浅草おかみさん会共催。指定席四千円、自由席三千五百円(当日四千円)。

 問い合わせ、申し込みは主催の「あそう活弁」=電048(922)5078=へ。

 <浅草オペラ>大正期、大興行街だった浅草六区で民衆娯楽として人気を博したオペラ、ミュージカルなど音楽劇的要素をもった芸能の総称。1917(大正6)年、米国帰りのダンサーの高木徳子一座が「女軍出征」を常盤座で上演したのが契機とされる。西洋音楽を庶民に分かりやすいようにアレンジ。田谷力三(テノール)らが活躍し、エノケンこと榎本健一らを輩出、23年の関東大震災を機に衰退した。

本番前日、東洋館で行われた「浅草オペラ」公演の通し稽古。麻生八咫さん(左から4番目)もナビゲーター役として舞台に立った=2017年10月

写真
 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報