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【東京】

<東京人>純喫茶宣言! くつろぎの空間

今も煙草をくゆらせられる下北沢の喫茶店「トロワ・シャンブル」

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 日本たばこ産業(JT)全国喫煙者率調査によれば、喫煙者率のピークは、一九六六(昭和四十一)年で男性84%、女性18%。それが二〇一八(平成三十)年には男性28%、女性9%まで減少しています。二〇年の東京オリンピックを控え、飲食店も軒並み禁煙の方向に舵(かじ)を切り始めました。

 「喫煙者には辛(つら)い時代」と嘆くのは、愛煙家として知られる劇画家のさいとう・たかをさん(82)。代表作『ゴルゴ13』の主人公、デューク・東郷のトレードマークはトルコ産の葉巻ですが、さいとうさんは「最近は、編集者から『喫煙シーンを減らしてくれ』という注文が入る」と困惑気味に語ります。

 そんな中、喫茶店に関しては全面喫煙可というスタイルを貫く店も。例えば、昭和歌謡を聴きながら一服できる「ギャラン」(上野)や、煙草(たばこ)の煙で茶色く染まった壁が店の歴史を物語る「トロワ・シャンブル」(下北沢)。前出のさいとうさんも、上京したての頃は国分寺の喫茶店「でんえん」で漫画の構成を考えていました。喫茶店は自分の世界に没入できるため、いいアイデアが浮かびやすいそうです。

 「トロワ・シャンブル」オーナーの松崎寛さん(67)は言います。

 「昔は『嫌煙』なんて言葉はなかったからね。喫茶店では煙草が吸えるという文化をそのまま続けているだけ」

 煙草とコーヒー、そしてBGMを含めた適度な喧騒(けんそう)。現代の東京において喫茶店は、愛煙家にくつろぎの時間を提供する貴重な存在だといえるでしょう。 (石原たきび)

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 「都市を味わい、都市を批評し、都市を創る」をキャッチコピーに掲げる月刊誌「東京人」の編集部が、6月号の記事をもとに都内各地の情報をお届けします。問い合わせは、「東京人」編集部=電03(3237)1790(平日)=へ。

 

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