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【東京】

精神疾患の親を支えながら通学する子どもに温かな手を 支援団体、国分寺で展覧会

新作本の主人公を描いた絵を持つ看護師のチアキさん=さいたま市内で

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 親が精神疾患などのため、看病や家事、きょうだいの世話をしながら学校に通う子どもたちがいる。こうした子の支援を続けるNPO法人「ぷるすあるは」(さいたま市中央区)が二十四日から、国分寺市で展覧会「生きる冒険地図」を開く。同法人は「しんどい思いをしている子の存在を知ってもらい、温かい手を差し伸べる人が増えたら」と話す。 (奥野斐)

 支援活動は、精神疾患の患者や家族の支援機関で同僚だった精神科医の北野陽子さんと、看護師の細尾ちあき(チアキ)さんが二〇一二年に始め、一五年にNPO法人を設立した。

 二人は、地域で支援に関わった経験や専門知識を基に絵本を制作。チアキさんが絵と物語を、北野さんが解説を担当し、これまでに七冊を出版した。北野さんは「子どもの貧困や虐待の背景に、親がメンタルヘルスの問題を抱えているケースは少なくないが、見えづらい。こうした家庭を応援する手が圧倒的に足りていない現状に目を向けて」と話す。

 展覧会では、新作「生きる冒険地図」(学苑社、税込み千二百九十六円)の主人公を描いた作品など約五十点を展示する。活動の趣旨に賛同した女優の東ちづるさん、美術家の中津川浩章さんが企画・展示を手掛ける。縦約一メートル、横約一・三メートルの大作もある。

 団体は、子ども、親、支援者向けに病気の知識や相談先、制度などを発信するサイト「子ども情報ステーション」も運営する。

 展覧会に合わせて発売する新作本は、生きる工夫や困った時の対応方法を子ども向けにまとめた本だ。例えば、遠足の弁当は「コンビニ弁当を詰め替える」、家族が誰も来られず寂しい学校行事は「休んでもいい」と助言する。学校教諭など大人に向けても「子どもそれぞれに事情がある。忘れ物をしても、頭ごなしに叱らないで」と訴える。

 チアキさんは「子どもと同時に親への支援も必要。そもそも情報が届いていなかったり、役所に手続きに行けなかったりする親もいる。周囲が責めずに、もっと手を貸してあげられる世の中にしたい」。

 展覧会は、国分寺市東元町二の「カフェスロー」で六月五日まで。午前十一時から午後六時。月曜休み。六月一日午後六時半から出版記念イベント、四日午後七時から東さん、中津川さんのトークイベント(いずれも有料、事前申し込み)もある。詳細は団体ホームページ(名前で検索)へ。

 

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