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【東京】

「風化させない」祈り込め 三鷹事件から70年 犠牲者を追悼

「三鷹事件遭難犠牲者慰霊塔」の前で参加者らは6人の犠牲者の冥福を祈った=三鷹市の禅林寺で

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 旧国鉄三鷹駅で無人電車が暴走、脱線して商店などに突っ込み、六人が死亡、約二十人が重軽傷を負った「三鷹事件」から七十年。市民グループ「三鷹事件の真相を究明し、語り継ぐ会」が十五日、三鷹市内のゆかりの地を訪ね、犠牲者らの冥福を祈った。グループの間では、事件を知る世代が減り、風化を危ぶむ声が出ている。 (花井勝規)

 会員や事件に関心を持つ市民ら約五十人は、三鷹駅から約一キロ南の禅林寺内の墓地を訪問。事件で亡くなった六人の名前が刻まれた「三鷹事件遭難犠牲者慰霊塔」に花をたむけ、手を合わせた。

 事件の単独犯とされ、無実を訴えて再審請求をした後に病死した竹内景助元死刑囚の一家がかつて暮らしていた官舎跡や、事件で電車が突っ込んだ現場付近にある南口交番の周辺を見て回った。

 会は竹内元死刑囚の長男が二〇一一年に東京高裁に申し立てた再審請求の支援や、事件現場近くにモニュメント設置を地元三鷹市へ要望する活動を柱にしている。旧国労関係者や会が事務局を置く日本国民救援会の関係者を中心に、全国に約五百人の会員がいるが、メンバーの高齢化が進んでいる。

 会員の一人で前市議(共産)の森徹さん(75)は「事件当時は五歳で、大人たちが『駅で電車が突っ込んだ』と大騒ぎで走っていった記憶がある」と語る。「事件後は、地元の人々が竹内被告の家族らに温かな手を差し伸べる雰囲気が当時の三鷹にはあった」と振り返り「市民の多くが忘れてしまった事件を知ってもらうための努力を続けたい」と話していた。

三鷹事件の現場近くで事件の解明を訴える「三鷹事件の真相を究明し、語り継ぐ会」のメンバーら=JR三鷹駅南口で

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