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【東京】

女子少年院で出会った4少女 心の声に耳傾けて きょう渋谷で映画「記憶」の上映会

「記憶」の一場面。女子少年院で少女にインタビューする中村さん(右)(「記憶」製作基金事務局提供)

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 少年院出院者の全国ネットワーク「セカンドチャンス(SC)」(東京)の女子代表を務める中村末子さん(43)は、女子少年院で出会った少女4人の姿を追ったドキュメンタリー映画「記憶」を制作した。SCの活動で全国の少年院を訪れるうち、育った境遇や心の内を伝えたいとの思いが膨らんだ。「どのような社会になれば、彼女たちが更生できるのかを考えるきっかけになれば」と話す。30日に渋谷区のユーロライブで上映会がある。 (竹谷直子)

 映画に登場するのは、中村さんが二〇一八年二〜十月に出会った少女たち。生活のため盗みを繰り返して逮捕された少女らの言葉に、過去の再現を交えている。親や少年院の教官、出院後の社会復帰までを支援する「職親プロジェクト」代表らの声も盛り込んだ。

 中村さんも過去に傷害事件を起こし、少年院で過ごした経験がある。映画制作のきっかけは、全国の女子少年院で出会った少女の多くが虐待などの被害を経験しているのを知ったことだった。

 ある少女は性的虐待に耐えられず、義父への傷害事件を起こした。母親の幸せそうな顔を見ると、虐待の相談をできなかったが、事件後に母から義父をそそのかしたと責められた。育児放棄に遭い、食べ物を探しに外へ出て大人の男に性を利用された子もいる。「本当にこの子たちが悪いのか」との思いが募ると同時に、「彼女たちは幸せになってはいけないと思っている」と痛感。七年前から映画の構想を練り、寄付などで資金を集め、法務省の協力を得て完成させた。

 映画で少年院の少年、少女たちにも伝えたいことがある。「社会の厳しさを知ってほしい。でも、厳しい社会の中にも、この映画を支えてくれるような大人がたくさんいることも感じてもらいたい」と願う。

 上映会は午後五時四十分、同八時二十五分からの二回。寄付をした人や支援者が優先だが、空きがあれば当日に一般の入場も受け付ける。無料。月一回のペースで上映していく予定で、今後も寄付を募り、男子少年院のドキュメンタリー映画の制作を目指す。問い合わせは「記憶」製作基金事務局=メールkioku@magicaltv.net=へ。

 

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