東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 東京 > 記事一覧 > 8月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【東京】

<つなぐ 戦後74年>大空襲忘れぬ 平和への夏 江東で6日から体験者ら集い

村岡信明さんの著書「赤い涙」を開き、展示される「太陽も泣いている」の絵を示す浜田嘉一さん=台東区で

写真

 原爆の日、終戦記念日などがあり、先の戦争に思いをはせる夏、「東京大空襲を忘れない“平和の集い”」が6〜10日、江東区の深川江戸資料館(白河1)で初めて開催される。空襲体験者らでつくる実行委員会が主催し、絵画、写真の展示や芸能などで平和の尊さを訴える。発起人の浜田嘉一(よしかず)さん(82)=国分寺市=は、「大空襲の実態と、戦争の悲惨さを若い世代に知ってほしい」と訴える。 (井上幸一)

 深川生まれの浜田さんは、小学生で十万人以上の命を奪った東京大空襲を体験。焼夷(しょうい)弾が降り注ぐ中、清澄庭園に逃げ込み一命を取りとめた。小学校の先輩の洋画家、村岡信明さん(87)が著し、空襲の記憶を描いた絵に詩を添えた書籍「赤い涙」の普及に尽力。空襲で焦土と化した墨田、江東区の中学校、図書館などに寄贈してきた。

 実行委は、「本の部数には限りがある。活動の幅を広げたい」と、集いを発案した浜田さんが両区や地元の仲間らに呼びかけて結成。約五十人が参加し、村岡さんやエッセイストの海老名香葉子さん(86)らも顧問に名を連ねた。浜田さんは、北方領土を戦争で取り返すことの是非を、酔った国会議員が元島民に質問したニュースを憂慮。「戦争の真実を知っていれば、あんな発言はできない」と集いを今開く意義を強調する。

 期間中、地下レクホールでは、「昭和館」(千代田区)所蔵の「赤い涙」に収録された絵画や、沖縄戦、原爆、大空襲、ベトナム戦争の写真など百点以上を展示(入場無料)。東京大空襲に限らず、無差別爆撃、虐殺のむごさを訴える。

 小劇場では有料、無料のさまざまなイベントを展開。命の大切さを訴える演劇「友情〜秋桜のバラード」(六日午後二時、同六時・四千円、高校生以下二千円)、芹洋子さんらが出演する歌声コンサート(七日午後一時半、同六時・二千円)、映画「石川文洋を旅する」(九日午前十時・無料)、朗読「赤い涙」と海老名さん、村岡さんらによる座談会「東京大空襲」(九日午後一時・無料)、「はだしのゲン」など神田香織一門の講談(午後六時半・二千円)が催される。

 絵画、写真の展示は午前十時〜午後九時(最終日は正午)。朗読と座談会は会場が満席の場合、別会場でライブ映像を放映予定。事前予約、問い合わせは、実行委事務局=電080(7948)9620=へ。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報