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【東京】

<つなぐ 戦後74年>米軍の空襲、朗読劇に 狙われた武蔵野「中島飛行機工場」

15日の本番を前に練習に励む演劇部員ら=西東京市で

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 太平洋戦争末期、現在の武蔵野市にあった中島飛行機武蔵製作所を狙った米軍の空襲をテーマにした朗読劇「ひこうき雲」が十五日午後二時、JR武蔵境駅南口前の武蔵野プレイスで上演される。出演するのは西東京市立田無第三中学校の演劇部員ら。十四日、西東京市内で本番に向けた最後の練習に汗を流した。 (花井勝規)

 市民団体「武蔵野の空襲と戦争遺跡を記録する会」(牛田守彦代表)が開くイベント「この町にも戦争があった」の第一部で上演される。カラオケに興じる主人公の女子中学生が、祖母が自分と同じ年齢の頃に体験したつらい出来事をタイムスリップで追体験するというストーリー。祖母は学徒動員で中島飛行機の軍需工場に出掛けた同級生を空襲で亡くしていた。

 演劇部の指導員で俳優の井上祐子(森田祐子)さん(54)が脚本・演出を手掛けた。出演する四人の部員らのうち、中島飛行機を狙った空襲について知っていたのは二人だけだった。「地元で空襲があったことや戦争について、私たちと同じ世代に伝えていきたい。その思いを劇で届けられるよう、頑張る」と部長の森田愛美さん(三年)は抱負を語った。

 第二部は当時の写真スライドなどを用い、牛田代表が中島飛行機武蔵製作所や学徒動員について解説するほか、戦時中に学徒動員された経験者らが当時の様子を語る。入場は先着百人。入場料は資料代として五百円。高校生以下は無料。

 中島飛行機武蔵製作所は零式艦上戦闘機(ゼロ戦)などのエンジンを生産していた大規模軍需工場で、東京に対する空襲の最初の標的になった。空襲は一九四四年十一月から始まり、四五年八月まで計九回に及んだ。学徒動員の約二十人を含む工場関係者約二百二十人が死亡し、周辺の近隣住民数百人も犠牲になった。

米軍の調査報告書にあった空襲後の中島飛行機武蔵製作所を撮影した写真(国立国会図書館所蔵)

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