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【東京】

多様性を学ぶ内定式 LGBT当事者を講師に 内定者に扮し参加

多様性について学ぶ研修を受ける入社内定の大学生ら=渋谷区で

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 来春に入社する大学生らの内定式が各地で行われた1日、「イモトのWiFi(ワイファイ)」を展開する企業「エクスコムグローバル」(渋谷区)は、ユニークな「虹色の内定式」を開催した。社会の多様性を学ぶ研修を兼ねた内容で、LGBTなどの性的少数者、国籍、障がいに関する無意識の偏見などについて、内定者たちが考えた。 (奥野斐)

 同社は九月末、渋谷駅周辺の再開発で誕生した「渋谷スクランブルスクエア」に移転した。渋谷区が全国初の同性パートナーシップ制度を導入した多様性を尊重する自治体であることもあり、本社の移転を機に、今回の内定式を催すことを思い立ったという。

 この日の内定式には、内定者三十六人に交じって、LGBT当事者の四人が学生のふりをして参加した。四人は研修を担当する企業「JobRainbow(ジョブレインボー)」から派遣された講師たち。

 式典の後、八グループに分かれて、LGBTや性別、国籍、障がいに関する偏見やイメージについて語り合った。その後、LGBT当事者の講師たちが交ざっていると明かされた。内定者の多くが驚き、会場は静かに。自分が何か問題のある発言をしなかったか、考えているような内定者もいた。

 講師の一人は、女性として生まれ、今は男性として生きるトランスジェンダーの大嶋悠生(ゆう)さん(32)。職場で個室トイレばかりを使ったり、銭湯に一緒に入らなかったりしたことで、以前の同僚にからかわれた経験を話し、「言える人は言えるが、タイミングや伝える相手は人それぞれ。深掘りや詮索はしないで」と語った。

 内定者の藤ノ木(ふじのき)まどかさん(21)は「これまで男性に『彼女いるの?』などと無意識に聞いていたかもしれない。今後はいろいろな人がいることを念頭に行動したい」と話した。

 全体の講師を務めたJobRainbow代表の星賢人(けんと)さん(25)は「LGBTはとても身近だが、見えにくい存在。隣にいるとぜひ意識してほしい」と訴えた。

 

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