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【東京】

<東京2020>パラこん棒、使いやすく 都立工芸高生が形状を工夫し製作

木材をこん棒の形に削る都立工芸高の生徒=文京区で

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 二〇二〇年東京パラリンピックの陸上競技で使うこん棒の製作に都立工芸高(文京区)の生徒が取り組んでいる。話し合いを重ねて選手が使いやすい持ち手の形状を工夫し、授業で学んだ技術を生かして木材を削る。生徒たちは「自分たちが作ったこん棒を、大会で選手が投げる姿を見たい」と期待する。

 陸上競技のこん棒投げは障害の重い車いす使用者が対象の種目。ボウリングのピンに似た長さ約四十センチ、重さ三百九十七グラムのこん棒を投げて距離を競う。メーカーは国内になく、大会組織委員会がパラリンピック教育の一環で同校に製作を依頼した。普段は家具製造などを学ぶ同校定時制のインテリア科の十五人が七月から作業を始めた。こん棒は規定内であれば細かい形は製作者が決められるため、まずはデザイン案を検討。参考にできる競技の写真や映像がほとんどなく難航したという。

 選手に直接、話を聞くことも考えたが、障害や投げ方によってそれぞれ求める形が異なるため、自分たちでイメージを膨らませながら試行錯誤。持つ部分が球状や円柱形など異なる四種類に絞り込んだ。同校の樋口裕之副校長は「正解がないので生徒たちも悩んでいた」と振り返る。

 素材に使うのは国産のブナ。堅さがあって適しているという。九月からは削り出したこん棒に生徒たちがデザインした同校のロゴをレーザーで焼き付けている。塗装などを経て、来年三月までに計二十本を完成させる予定だ。

 大会では海外メーカー製も加わり、選手たちは好みのこん棒を選んで投げる。インテリア科四年の小田呼幸(こゆき)さん(19)は「バリアフリーを調べるきっかけになった。さまざまな障害に対応できる四種類にしたので、自分に合ったものを手に取ってほしい」と話す。

 

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