東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 東京 > 記事一覧 > 10月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【東京】

<ひと ゆめ みらい>地元愛が力 町の魅力発信 NPO法人まちこらぼ・代表理事 柴田真希さん(59)

イベント「世田谷線つまみぐいウォーキング」を切り盛りするNPO法人「まちこらぼ」代表理事の柴田真希さん=世田谷区で

写真

 十月最初の土曜午前。東急世田谷線の三軒茶屋駅前に、華やかなピンク色のTシャツを着て働く女性の姿があった。NPO法人「まちこらぼ」代表理事の柴田真希さんだ。

 この日、沿線では商店街の一押し商品を試食できるイベント「世田谷線つまみぐいウォーキング」が開かれていた。その事務局を担ったのが「まちこらぼ」。柴田さんは受け付け準備やボランティア指揮などに追われた。

 「まちこらぼ」は、地域活性化のために情報発信やイベントの企画・運営をする。現在、スタッフは七人。同線山下駅前にある「コミュニティーカフェ たまでんカフェ山下」の運営や世田谷線グッズの販売も手掛ける。

 愛知県出身の柴田さんは、結婚を機に世田谷区へ移住。一九九六年、区の男女共同参画センターが募集した「区民スタッフ」に応募し、情報誌発行の活動を始めた。

 そこで知り合った主婦仲間と、世田谷の女性に向けたフリーペーパーを編集し発行。新聞折り込みで月五万部を出していた。「地域の病院の統廃合理由など、自分たちが知りたいことを調べて、みんな楽しくやっていました」

 そのグループは、散歩ガイドの編集や商店街活性化のイベントなど、さまざまな仕事を頼まれるように。「断らないでいたら、いろいろな仕事が来るようになりました」

 やがてフリーペーパーは休刊し、イベント企画などが中心に。二〇〇七年、世田谷線の前身である「玉電」の百周年記念イベントの実行委員会事務局をしたのを契機に、まちづくりをするNPO法人「まちこらぼ」を設立した。

 同年に始めた「つまみぐいウォーキング」は毎年恒例のイベントに。一七年の「玉電百十周年記念」の際は、御朱印帳や手ぬぐいなど「豪徳寺招き猫グッズ」を制作、販売。沿線にあり、招き猫発祥の地として知られる豪徳寺をPRした。

 町の魅力を広める企画を次々に実現する原動力は何か。「地元愛だけ」と柴田さん。「世田谷線の速度や存在感が生み出す町の良さがある。ゆったり、のんびりした雰囲気が好き。そうして住みやすく居心地のいい町であり続けるには、活気ある商店街が必要だと思う。空き店舗が多くなり商店街が危うい時期もあった。私の活動は、みんなに頑張ってほしいというエールです」 (岩岡千景)

<世田谷線> 路面電車で、世田谷区の東部を縦断し、三軒茶屋−下高井戸の約5キロ、10駅を結ぶ。その間は約17分。平均速度は20キロに満たない。渋谷−二子玉川を結んだ東急玉川線(通称玉電)の一部だったが1969年に同線は廃止。世田谷線だけ残った。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報