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【東京】

<東京人>台北ディープ散歩 歴史と記憶 つなぐ地図

アプリ「臺北歴史地圖」より1903年(左)と1940年(右)の台北市内の地図(いずれも中央研究院提供)

写真

 まち歩きに欠かせないアイテムのひとつは地図です。地図と言っても、紙の地図からアプリまでさまざま。二〇一〇年に発売されたアプリ「東京時層地図」は、明治から現代まで、年代の違う七種類の地図などを組み合わせた、東京の変遷や歴史を知りたい人にとって必須の人気地図アプリです。

 同じように、台北のまち歩きで威力を発揮するアプリが、中央研究院が制作した「臺北歴史地圖(ちず)」(日本語版/無料/「臺中(たいちゅう)」「臺南」版のアプリもあり)です。一八九五年から一九七四年まで、年代の違う十枚の古地図と百二十九枚の古写真が入っており、現代の地図と重ねたり、その場所に立つ日本統治時代の建物などの写真を見ることができます。

 このアプリを活用した、おすすめの台北まち歩きが暗渠(あんきょ)散歩です。十月十三日の本コラム「実は盆地で水の都」でも紹介しているように、台北には三つの水路が整備されていました。そのほとんどが暗渠となった今、場所を知る手がかりのひとつが、暗渠以前の地図です。新旧の地図を重ねることで、水跡を追うことができます。

 一方、湾生(わんせい)(日本統治時代の台湾で生まれた日本人)手作りの地図というのがあります。台北の中山駅近くにあった建成小学校の卒業生による同窓会「建成会」では、詳細な住民の名とともに、遊び場やまちの様子を記した地図を、二〇〇二年に作成しました。

 目的の違うふたつの地図ですが、共にまちの「歴史」と暮らした人たちの「記憶」をつなぐ、大事な装置でもあります。(「東京人」副編集長・田中紀子)

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 「都市を味わい、都市を批評し、都市を創る」をキャッチコピーに掲げる月刊誌「東京人」の編集部が、11月号の記事をもとに都内各地の情報をお届けします。問い合わせは、「東京人」編集部=電03(3237)1790(平日)=へ。

 

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