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【東京】

「焼き場に立つ少年」 迫る真実 米従軍カメラマンの写真めぐるドキュメンタリー上映

「焼き場に立つ少年」の写真を印刷したちらしを手に、上映会への来場を呼びかける北畠啓行さん=台東区で

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 原爆投下後の長崎で撮影された写真「焼き場に立つ少年」をめぐるドキュメンタリー「解かれた封印〜米軍カメラマンが見たNAGASAKI〜」(二〇〇八年、NHK)の上映会が十一月四日、台東区の東上野区民館(東上野三)で開かれる。区民らでつくる「アリの街実行委員会」の主催。 (井上幸一)

 アリの街は、戦争で家や家族を失った人たちが一九五〇(昭和二十五)年に隅田公園(台東区)の中に築いた生活共同体。実行委は、存在した事実が風化しないよう、街で慈善活動に尽力したゼノ修道士、カトリック信者で「アリの街のマリア」と称された北原怜子(さとこ)さんらに関しての写真資料展、演劇公演などを行ってきた。

 「焼き場に立つ少年」は、米国の従軍カメラマンだった故ジョー・オダネルさんが撮影。死んだ弟を背負った兄が、直立姿勢で火葬場で順番を待つ姿をとらえた。核廃絶を訴えるローマ法王フランシスコが、この写真に「戦争がもたらすもの」との言葉を付けて印刷し、広めるよう指示したことで知られる。

 実行委の北畠啓行(ひろゆき)代表(79)=台東区東上野=は今年、オダネルさんがなぜ軍の命令に背いて日本人の姿をひそかに撮影し、四十三年間も封印してきたのか−などの疑問を追った「解かれた〜」のDVDを知人から入手。カトリックのゼノ修道士らを紹介してきたことから、ローマ法王が三十八年ぶりに来日する年に、「焼き場に立つ少年」に関係ある映像を手にしたことに「不思議な縁を感じた」という。このため、法王来日前に上映会を催すことにした。北畠さんは「私たちも反戦、核廃絶への思いは法王と同じ」と来場を呼びかけている。

 午後二時から上映(約五十分)。上映後、記録作家の石飛仁さんがオダネルさんの足跡、戦争の悲劇などについて講演する予定だ。入場無料。事前申し込みが必要(先着四十人)。問い合わせ、申し込みは、アリの街実行委=電03(3831)2030=へ(平日正午〜午後五時)。

ジョー・オダネルさん

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