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【東京】

板橋の小学生、ボール遊び場求め活動中 周りの施設や状況調査

活動発表会で意見を話す相沢君(右から4人目)ら子どもたち=板橋区で

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 子どもの意見を聞いて−。板橋区の児童相談所建設に伴って、サッカーや野球の練習場所だったグラウンドが使えなくなった小学生八人が「遊び場」を求めて声を上げている。区内の状況を調べて発表会を開くと、大人たちが耳を傾けるようになった。都会で安全な「遊び場」を確保するには、どうしたらよいか。新たな動きが出始めている。 (中村真暁)

 「東京に遊び場を作れなど、とてもむずかしい事です。だけどぼくは、サッカーでいろいろな努力をしていきたいです」

 区立加賀小六年の相沢悠真君(12)は二月、坂本健区長にそんな手紙を出した。ボール遊びが好きな子どもたちの居場所だった旧板橋第三小学校グラウンドは、児相などが入る施設の用地で、同月からの工事で一般の利用ができなくなった。

 三月、坂本区長から代替場所として本町児童遊園などを紹介する返事が届いた。しかし、同様に活動場所を失った利用者が集まっていたり、決められたボールを使うといったルールがあったりして遊びにくい。

 「遊び場」が見つからない中、いろいろと不満を聞いていた神元幸津江さんの呼び掛けで、月に一度、子どもたちが主体的に考える「子ども会議」が始まった。神元さんは三月まで、旧小学校校舎内に入る「いたばし総合ボランティアセンター」の職員をしていた。

 会議の一方で、相沢君たちは、周りの施設を見て回り、遊び場の状況を調べた。九月末に開催した活動発表会では、訪れた大人から「子どもたちの意見も聞くことが必要だ」「安全のためにも、思い切り遊べる場を確保できないか」などの声が上がった。

 「年齢に関係なく皆が思い切り遊べる場所を作りたい。子どもにも議論をさせて」。相沢君らは今月、子どもの遊び環境の整備を求める陳情を区議会に提出する予定だ。

 子ども会議を見守ってきた区議は「思いを受け止め、子どもを含めた街づくりの一歩にしたい」、別の区議も「遊び場の問題に限らず、子どもたちの意見を社会に出す仕組みを作りたい」と話す。区の担当者は「子どもたちの声を聞かない姿勢はない」としている。

 神元さんは「最初は自分たちのためだったが、児相の必要性を理解し、弟、妹世代のためにどんな場所があるべきかまで話し合うほど成長していった。子どももちゃんと考えていて、大人は議論の場所をもっと作らなければ」と話した。

 

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