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【東京】

調布市、染地地区浸水で説明会 狛江市の対応に批判集中

染地地区から300人以上、市幹部約20人が参加した地元説明会=調布市の杉森小学校で

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 台風19号により百八十軒以上の家屋が浸水した調布市染地地区の被害に関し、市主催の初の住民説明会が四日夜、市内の杉森小学校で開かれた。同地区は増水した多摩川からの水が逆流した排水路「六郷排水樋管(ひかん)」の水門に近い。出席した多くの住民が、多摩川の水位が高かったのに水門を閉めなかった狛江市の対応について不満を口にした。 (花井勝規)

 会場には三百人以上の住民が詰め掛け、長友貴樹市長ら市幹部約二十人が出席。市側は、焦点となっている浸水被害の原因の一つ目に「多摩川の水位が上昇して狛江市が管理する根川の高さを越え、逆流し浸水したと思われる」と説明。市として「多摩川からの逆流」に初めて言及した。

 二つ目の浸水原因としては、通常、都が管理する流域下水道に流す下水の一部を根川に流しているが「根川の水位が上がって水の行き場がなくなり、排水しきれなくなった」と指摘し、複合要因で浸水が起きた可能性を示唆した。

 六郷排水樋管の約一キロ上流にある調布排水樋管は調布市の管理だが、多摩川からの逆流はなかったと報告した。

 説明会は、避難所が避難者であふれた問題などについて説明と質疑応答を行い、三時間に及んだ。住民からは「多摩川の水位が六メートルを越えていたのに、狛江市は逆流を防ぐため水門を閉めようと判断をした形跡がない」「狛江市の対応ミスでは」などと水門を閉めなかったことへの批判が集中。説明会に参加した地元の伊藤清さん(70)は「今回の大規模な浸水は避けられたのではないかと疑問を持っている。狛江市が責任逃れをしている印象が強い」と話した。

 調布市は再発防止のため、狛江市に水門に水位計とモニターカメラを設置するよう働きかける考えを示した。長友市長は「狛江市は今後、水門を開けた場合、閉めた場合を(シミュレーションで)忠実に再現し、影響評価をすると思う。連携はしていくが、狛江市をかばうつもりはない」と述べ、狛江市の今後の対応を見極める姿勢を示し、理解を求めた。

     ◇

 狛江市のこれまでの説明によると、六郷排水樋管では十月十二日午後四時から、狛江市職員と消防団員らがポンプを使い、根川から多摩川への排水作業を開始。同六時には水門を一度閉め排水作業を試みたが、二十分後に再び開門。午後七時半、職員らは水門は開けたまま避難のため一時退去。午後十一時に再び水門を閉め、ポンプで排水を開始。その後、多摩川の水位を見ながら開門し、十三日午前二時五十分に冠水が解消した。

染地地区の浸水被害状況(調布市提供)

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