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【東京】

<東京2020>視覚障害者競技「ブラインドサッカー」 夜の体験会 好評

日本ブラインドサッカー協会が実施している競技の体験会=新宿区で

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 2020年東京パラリンピックを来夏に控え、ボールから鳴る音を頼りにプレーする視覚障害者向けの「ブラインドサッカー」の競技団体が、平日夜に実施している体験会が好評だ。目隠しして視覚に頼らないことで、周りの人とのコミュニケーションの重要性を学ぶきっかけにもなり、研修に取り入れる企業が年々増えている。

 「こっちです」「もう少し右!」。新宿区内の多目的ホールで開かれた体験会。アイマスクをしたキッカーがボールをコーンに当てる練習中、アドバイスをする参加者の声が響いていた。

 ブラインドサッカーは一チーム五人で、キーパー以外は目隠しをする。周りをフェンスで囲んだフットサルコートを使用し、ボールからは鈴のような音が鳴る。〇四年のアテネパラリンピックから正式種目に採用された。

 都内で月に数回開かれる体験会は一回二時間ほど。輪になった数人がボールを投げて回し、内側にいる見えない状態の人が音や指示を頼りにボールを触りに行くなど複数のメニューをこなす。

 十月中旬に参加した中野区の会社員川本拓也さん(25)は「周りの人の助けがあると全然違う。自分から伝える大切さを改めて学んだ」。大阪府茨木市から訪れた会社員栗野修至さん(38)は「声を掛け合うことと、相手の気持ちに立つ必要性を実感した」と満足そうだった。

 日本ブラインドサッカー協会は幅広い普及を目指し、一四年に体験会を開始。当初は一回の参加者が十人に満たない日もあったが、現在は申し込みが定員の二十人を超える日も。一九年三月までに計三千人以上が参加した。

 職場のチームワーク向上を目的に研修で活用する企業も多い。協会は一二年から講師派遣のプログラムを開始し、昨年度は六十六の企業と団体の計約四千八百人に実施した。同僚との信頼関係構築などに有効だとして毎年利用する会社もあるという。

 同協会D&I事業部の剣持雅俊部長(35)は「見えないからこそ、互いの意思疎通が重要になる。多くの再発見があるので、たくさんの人に体験してほしい」と話す。

 

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