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【東京】

<東京人>手書きを味わう−偏愛文具 デジタルで新たな価値

しゅくだいやる気ペンで、日ペンのテキストをやってみた。集中力はいかに?

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 いまやコミュニケーションはデジタル空間一辺倒。ですが、手書きにデジタルを取り入れた「再構築」で新たな価値を創造した例を、ふたつご紹介します。

 その名も「しゅくだいやる気ペン」(コクヨ)。「家で、子どもが全然宿題に集中しない」。親子げんかの定番ネタですね。中井信彦さんを中心とする開発チームは「集中とは何か」を分析。本体に内蔵された加速度センサーが学習の持続時間を捉え、LEDの色の変化で子どものやる気を高める一方で、精神的に自立を迎える十歳ぐらいまでは親からのプラスの働きかけが有効だとして、ペンに貯(た)まった計測データを親のスマホに送ってアプリで可視化。「子どもをほめる」サイクルを作り上げました。親子関係をもデザインし直したペンは今夏、売り切れ続きの大人気に。

 いまどき、ペン習字を習う人なんているの? 実は、通信講座「日ペン」(日本ペン習字研究会)の受講者は、「美文字」ゲームがブレークした七年前から増加の一途。「子どもの持ち物や年賀状にきれいな字を、というニーズは根強いのです」と、講座を運営する学文社の浅川貴文さんは語ります。

 かつての少女マンガ雑誌裏表紙の定番「日ペンの美子ちゃん」は「六代目」として、いまはツイッターで連載中。ネットユーザーの質問にも美子ちゃんの公式アカウントが気軽に答えて背中を押してくれるのです。

 デジタルがアナログ世界を活性化し、学習や人間関係までも強化する「手書きの復権」は、まだまだ続きそうです。 (高瀬文人)

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 「都市を味わい、都市を批評し、都市を創る」をキャッチコピーに掲げる月刊誌「東京人」の編集部が、12月号の記事をもとに都内各地の情報をお届けします。問い合わせは、「東京人」編集部=電03(3237)1790(平日)=へ。

 

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