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【東京】

里親委託率37%へ 社会的養育必要な子、29年度目標

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 都は、虐待などで親と暮らせない子どもの預け先のうち、里親家庭や複数の子を養育するファミリーホームの割合(里親委託率)の数値目標を、2029年度に37.4%に設定する方向で検討している。だが、受け入れ態勢づくりのハードルは高い。18年度末の14.3%から2.6倍に引き上げるには、抜本的な対策が必要となる。 (石原真樹)

 都は一九年度内に策定する「社会的養育推進計画」(二〇〜二九年度)に数値目標を盛り込む。子どもが健全に成長するには特定の大人との愛着関係が重要として、厚生労働省は一七年、里親委託率の目標を乳幼児75%以上、学童期以降50%以上などと設定。都道府県に数値目標と達成期限を定めるよう求めている。

 都福祉保健局は、児童養護施設や里親などによる「社会的養育が必要な子ども」の数は二九年度、都内で四千七百九人になると推計している。そのうち成育状況などから里親やファミリーホームに委託することが望ましい子どもは千七百六十一人で、全体の37・4%と試算したことが、数値目標設定の根拠となっている。

 年齢別では三歳未満が51・7%、三歳以上の就学前が53・0%、学齢児が33・1%とした。都はこうした推計を、先月三十日の都児童福祉審議会専門部会で委員らに示した。

 目標「37・4%」を達成するのに必要となる里親とファミリーホームの登録数は二千六百二十四家庭。一八年度末の八百四十九家庭の三倍以上だ。

 今後、里親を引退する家庭を考慮すると、毎年、新たに二百家庭ほどを増やす必要があるが、容易ではない。一八年度までの十年間の年平均の増加数は二十六家庭ほどにとどまっている。都は里親制度紹介の動画作成や、啓発イベントなどを行っているが、さらなる取り組みは必須となる。

 審議会部会では里子への対応に悩む里親の実情に触れ、「里親支援の充実が欠かせない」「量だけでなく質の目標も必要」などの意見も出ており、数値目標が先走ることに懸念もある。

 

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