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【東京】

銅版画に込めたオオカミの象徴 品川で溝上さん作品展

「オオカミ県」の世界を表した銅版画

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 版画作家溝上幾久子(いくこ)さんが、品川区戸越五のギャラリー「Hasu no hana」で開催中の作品展「おおかみたちのえものがたり」で、来場した人に一枚ずつメッセージカードを手渡している。カードは会場で、希少な英国製の小さな活版印刷機で一枚ずつ印刷する。「既成のシステムにとらわれず自分で考えてみようよ」という思いを込めているという。

 会場には、作家多和田葉子さんの書き下ろしの物語「オオカミ県」からイメージした銅版画を展示している。物語の舞台は「オオカミ県」。巨大な力によって、穏やかな暮らしが理不尽に奪われそうになり、住民たちは敵に立ち向かおうとするストーリー。

 銅版画には、詩的で風刺をきかせた作品もあり、見る人の想像力を膨らませる。鑑賞した人から、「米軍基地を押しつけられる沖縄を思い浮かべた」という感想も聞いたという。

 メッセージカードに印刷しているのは、物語の締めくくりの文章「オオカミになろうぜ。オオカミに」。溝上さんは「一度立ち止まって、オオカミが象徴する野生や混沌(こんとん)としたところに意識を戻してみる、ということかな」と話す。

 作品展は二十日まで。入場料五百円、中学生以下無料。 (鈴木久美子)

活版印刷機でカードに印刷する溝上幾久子さん=いずれも品川区で

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