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【東京】

シベリア抑留で死亡の卒業生、学生 有志ら調査 足跡を紹介 一橋大であすまで企画展

抑留されて亡くなった卒業生らの足跡を紹介する企画展=国立市で

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 終戦直後にシベリアなどに抑留され、亡くなった旧東京商科大(現一橋大)の卒業生と学生計十人の足跡を紹介する企画展「戦争と一橋生」が二十二日、国立市の一橋大国立キャンパスで始まった。大学祭「一橋祭」に合わせた企画。主催する「一橋いしぶみの会」世話人代表の竹内雄介さん(69)は「当時の状況を知ることで、平和の大切さをあらためて考えてほしい」と話す。 (服部展和)

 第二次世界大戦の終結時、旧ソ連軍は旧満州(中国東北部)などの日本兵や民間人を、シベリアやモンゴルに連行して抑留した。過酷な強制労働により、死亡者は約五万五千人。会によると、軍人・軍属で亡くなった学生や卒業生は判明分で八百三十五人に上り、うち四十人余は抑留後に犠牲となった。

 卒業生有志でつくる一橋いしぶみの会は、戦後七十年の二〇一五年から戦争で犠牲となった学生と卒業生を調査し、テーマ別に十一月と六月の大学祭でパネル展示している。今回はシベリア抑留を一年かけて調べた。

 犠牲者の一人、及川完さんは、イルクーツクの収容所に入れられた一年半後に三十四歳で亡くなった。現在の岩手県奥州市出身で「東北の秀才」と呼ばれ、大学卒業後は教員の道へ。一九四四年、母校の助教授となった直後に軍に召集され、大学の職員録には五九年まで「未復員」として名前が残されていた。

 沖縄戦をテーマにした昨年の企画展で、自分の父親を紹介され、今年も会場を訪れた神野匡司さん(76)は「本人や遺族のことを思うと胸が痛む。戦争は駄目だということを伝えていきたい」と話した。

 企画展は二十四日までの午前十時〜午後四時、西キャンパス講義棟一階談話スペースで。二十三日午後二時からキャンパス内の戦跡を巡るツアー、二十四日午前十一時から佐藤仁史・一橋大教授の講演会がある。いずれも無料。問い合わせは竹内さん=電080(3797)9988=へ。

 

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