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【東京】

ふるさと納税 区の事業にも寄付して 世田谷区、区民に呼び掛け

世田谷区が開設した「ふるセタ」サイトのトップページ

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 好きな自治体に寄付すると住民税などが軽減されるふるさと納税制度。世田谷区では、区民が他の自治体に寄付するケースが増え、2019年度の住民税減収が54億円となった。区は税収不足に危機感を強めており、他の自治体ではなく、同様に住民税などが軽減される区の事業に寄付してほしい、と区民に呼び掛けるキャンペーンを始めた。 

 ふるさと納税制度で寄付を受けた自治体には、特産品などの返礼品を用意する例が多い。都市部では、これを目当てに地方の自治体に寄付する人が増加。これにより住民税が減っている自治体がある。

 世田谷区は「流出」に伴う減収が15年度、2億6000万円。この4年で約20倍に膨らんだことになる。

 区は「流出」に歯止めを掛けようと、タレントの松尾貴史さんら区民が出演するサイトを開設。「ふるさと納税を魅力ある地元づくりに役立てて」とメッセージを発信し、寄付してほしい事業を挙げている。その一つは、病気などで家族で出かけにくい子らを外出イベントに招く来年度の新事業。500万円を目標に募っている。

 そのほか、泣く赤ちゃんを温かく見守る地域をつくるプロジェクト、公園に展示されているSL車両の塗装資金、災害への取り組みや保育園の定員増への資金などが寄付の対象。区は冊子も作り、流出額が園庭付き保育園18園の整備費に相当するなど次世代への影響を解説して返礼目当てのふるさと納税に問題提起。保坂展人区長も「このままでは数年後に100億円に達しかねない」と危惧している。 (岩岡千景)

<ふるさと納税に伴う減収> 総務省によると、昨年度、減収額が大きかったのは(1)横浜市(約104億円)(2)名古屋市(約61億円)(3)大阪市(約55億円)(4)川崎市(約42億円)(5)世田谷区(約41億円)。国は地方交付税の交付団体に、減収額の75%を補てんしている。ただ、川崎市や東京23区などは不交付団体。このため世田谷区は、実質的に川崎市に次ぐ全国2位の減収額という。

補修と塗装を待つ蒸気機関車=世田谷区立世田谷公園で

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