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【東京】

永井荷風を紹介 江戸東京博物館 小説の風景、絵画で 文京の記念館でも特別展

偏奇館前の永井荷風=いずれも江戸東京博物館提供

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 今年は、現在の文京区出身で、下町を愛し、江戸文化、花柳界を描いた作品で知られる作家永井荷風(一八七九〜一九五九年)の生誕百四十年、没後六十年の節目の年。墨田、文京区で、荷風にまつわる展示が行われている。

 江戸東京博物館(横網一)では、荷風の作品に記された街の姿を絵画などで紹介する特集展示「永井荷風と江戸東京の風景」を開催中。来年一月五日まで。

 同館によると、荷風は浮世絵の価値に早くから気付き研究した。会場には、葛飾北斎の「絵本隅田川両岸一覧」はじめ、荷風が「江戸芸術論」で触れた狂歌絵本や江戸期からの名所絵、随筆「日和下駄」に登場する絵画作品などを展示。交流があったフランスの詩人・画家、ノエル・ヌエットが東京を描いた作品なども飾り、小説の場面に出てくる風景を思い描くことができる。

葛飾北斎が描いた「絵本隅田川両岸一覧」。荷風が著書で取り上げている(展示は「後期」で12月10日から)

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 湯川説子学芸員は「街歩きの名人として知られた荷風と東京との関わりを考えてもらえれば」と来場を呼びかける。

 期間中、展示の入れ替えもある(十二月十日から後期)。午前九時半〜午後五時半(土曜日は午後七時半)。月曜日、十二月二十八日〜来年一月一日は閉館。常設展観覧料で観覧できる。一般六百円など。問い合わせは、江戸東京博物館=電03(3626)9974(代表)=へ。

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 文京区の区立森鴎外記念館(千駄木一)では、荷風と鴎外の接点や交流を見つめる特別展を開いている。一月十三日まで。

 荷風は、東京市小石川区(現在の文京区春日)に誕生。十七歳年上の鴎外を「文学上の師」と仰ぎ、尊敬した。鴎外は荷風の実力を認め、荷風が主宰する雑誌「三田文学」の刊行を後押しするなどした。

 会場には、二人が一緒に写った写真や、荷風が鴎外に宛てて書いた絵はがき、三田文学の冊子などを展示。また、関連の講演会を開催する(要予約)。午前十時〜午後六時。観覧料は、一般五百円。会期中、十二月二十四日、同二十九日〜来年一月三日は閉館。詳しくは、森鴎外記念館=電03(3824)5511=のホームページへ。 (井上幸一)

荷風が書いた森鴎外宛ての絵はがき(森鴎外記念館提供)

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