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【東京】

大人が楽しむ賢治童話 スクリーンに映して朗読 きょう中野・ポレポレ坐

作品に込めた思いを語る小林敏也さん=青梅市で

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◆青梅のイラストレーター小林敏也さん

 宮沢賢治(一八九六〜一九三三年)の作品を絵本にした「画本(えほん) 宮沢賢治」をライフワークとして制作するイラストレーター、小林敏也さん(72)=青梅市=の原画をスクリーンに映しながら作品を朗読する「幻燈(げんとう)会」が三十日、中野区東中野のポレポレ坐(ざ)で開かれる。 (服部展和)

 小林さんは静岡県焼津市出身。東京芸術大でデザインを学んだ後、印刷会社のデザイナーを経て独立。「大人も楽しめる絵本を作りたい」とテーマを探す中で賢治の童話に出会った。「弱者に味方する賢治の思いにひかれた」という。

 小林さんは「大人向けの絵本」の意味を込め、作品を画本と呼ぶ。一九七九年の「どんぐりと山猫」から二〇一六年の「ざしき童子(ぼっこ)のはなし」まで、これまでに十六作品を刊行。〇三年には、賢治の故郷の岩手県花巻市が主催する宮沢賢治賞を受賞した。

 制作にはスクラッチと呼ばれる技法を使う。インクを塗った陶板を専用のペンで削り、絵を描いていく。すると繊細な線で構成された白黒の原画が出来上がる。原画に付ける色や文字の大きさなどを出版社に指定して製本し、画本となる。「工芸品だから」と本で美を追求する思いを語る。

 幻燈会は、一九八〇年代にギターの弾き語りに合わせて原画を上映したのが始まり。現在は、都道計画地となっている小平市の雑木林で春と秋の年二回上映しているほか、各地で不定期に開いている。小林さんは「賢治の作品は、いじめなど今の社会問題に通じるものもあり、それぞれに考えてほしい」と話す。

 三十日午後二時半に開演。演目は「オッベルと象」「どんぐりと山猫」で、俳優の伊藤哲哉さんが朗読する。大人二千円、小中学生千円。問い合わせはポレポレ坐=電03(3227)1445=へ。

 

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