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【東京】

葛西水族園 保存活用を 都内でシンポ「意匠洗練、機能性兼ね備え」

葛西臨海水族園のシンボル的存在であるガラスドーム=江戸川区で

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 米国のニューヨーク近代美術館(MoMA)などの設計で知られる建築家谷口吉生さんが手掛けた葛西臨海水族園(江戸川区)の老朽化に伴い、都が進める近隣での建て替え計画を巡り、解体を懸念する声が上がっている。日本建築学会は、保存と活用を求めるシンポジウムを都内で開き「都は計画の再考を」と訴えた。

 シンポジウムには約二百人が参加した。講演で、建築家の槙文彦さんは「東京に欠くことのできない景観だ」と評価。千葉大大学院工学研究院の柳沢要教授は「既存施設を保存し利活用することこそ、持続可能な発展を目指すという今日の社会が求める姿勢に合致する」と主張した。

 同水族園は上野動物園の開園百年記念として造られ、一九八九年に開館した。地上三〇・七メートルの大きなガラスドームが特徴で、ドーナツ型の大水槽で泳ぐマグロや百羽を超えるペンギンが人気を集め、これまでの来園者は五千五百万人を超える。

 開園から三十年が経過し、ガラスの老朽化や休憩所不足といった課題が出てきたため、都は今年一月に建て替え方針を明らかにした。二〇二〇年一月ごろ事業計画を公表する予定で、施設整備は最大二百七十六億円を見込む。

 都は「水族園機能を移設後、施設状態を調査の上、在り方を検討」としており、解体の可能性がある。日本建築学会は今年二月、小池百合子知事宛ての要望書で、現施設を「機能性と洗練された意匠を兼ね備えた優れた建築」として保存を訴えている。

葛西臨海水族園の現施設の保存を求めて開かれたシンポジウム=港区で

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