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【東京】

障害者も一般人として書く 作家の小手鞠(こでまり)さん、高円寺で講演

障害と社会について話す小手鞠るいさん(左から2人目)=杉並区で

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 視覚や身体などに障害がある人が登場する物語を書いてきた作家の小手鞠(こでまり)るいさんが2日、杉並区の高円寺障害者交流館(高円寺南2)で講演した。参加者は障害のある人とない人が楽しく交ざり合える社会の在り方などを考えた。 (中村真暁)

 小手鞠さんは、一九九三年に「おとぎ話」で「海燕」新人文学賞を受賞。その後、「欲しいのは、あなただけ」で島清恋愛文学賞、原作を手掛けた絵本「ルウとリンデン 旅とおるすばん」でボローニャ国際児童図書賞、「ある晴れた夏の朝」で小学館児童出版文化賞を受賞している。

 米国在住。声の出なくなった少女と視覚障害のある少年との交流を描いた「きみの声を聞かせて」や、体の不自由な子どもたちの太平洋戦争を描いた「あんずの木の下で」など、障害当事者の物語を多く書いてきた。

 講演では、視覚障害がある母について触れ、「口うるさかったから、障害に同情するより憎たらしい母だった。でも、勉強していて知識があり、立派な人」と紹介。そんな環境で育ったからこそ、小説などの障害者が恋愛対象でなかったり、感動的にしか語られていなかったりすることに「本当なのか、って思う。障害がある人がさらっと、一般の人として出てくるべきで、これは私が書かないと」と、感じてきたと話した。

 参加した視覚障害がある人から「障害のしんどさばかりが強調されがちだが、ご飯も食べるし、ビールも飲みたい。障害がない人と共感ができるものを探したい」といった意見があった。

 講演は、視覚障害に関することを自由に発信する集まり「馬場村塾」で企画された。新宿区高田馬場などで二〇一五年四月からほぼ毎月、開かれている。

 

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