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【探鳥】

さらば探鳥 最終回 23年で267種 野鳥のドラマ伝える

 関東地方の野鳥の話題とニュースを載せた企画「探鳥」は、とうとう最終回。1997年1月30日から1078回。紹介した野鳥は267種。この間にカメラがフィルムからデジタルに移行し、野鳥を撮る人が増えていった。(写真説明の年月日は掲載時)

 掲載回数ベスト5は、(1)ダイサギ(十七回)(2)カワセミ(十四回)(3)コミミズク(十三回)(4)キビタキ、ハマシギ(ともに十二回)。

 連載では次の三つに留意した。

 第一は、写真が魅力的なこと。そのために行動や習性を学んだ。モットーは観察八割、撮影二割。

 第二は、ニュース性と話題性。夏鳥、冬鳥、旅鳥など季節に合わせて日本に渡来する野鳥たち。季節感と珍しい鳥を優先させ、留鳥は四季の風景の中で撮影した。

 第三は、写真の新鮮さ。撮影から掲載まで一週間以内を目標に、今の「ドラマ」を伝えたかった。

 心に残る写真を紹介したい。

 〇六年六月、千葉県習志野市の谷津干潟自然観察センターの池で豪快に水浴びをするダイサギ。二十三年間で一度だけの珍しい光景だった。

【さらば探鳥 最終回】 2006年6月22日付 ダイサギ

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 〇六年七月、さいたま市桜区の田んぼで関東地方で初めて沖縄の鳥シロハラクイナが繁殖した。大ニュースだったが、発表すると大騒ぎになるので、親子に配慮し、掲載は四日後まで待った。それまで他紙に載らないことを祈った。翌年も子育てを確認。温暖化が進んでいるのだろう。

2006年7月27日付 シロハラクイナ

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 〇九年二月、千葉県柏市の田んぼに渡来したタカ科のウスハイイロチュウヒ。山階鳥類研究所の茂田良光さんは「日本への飛来が写真で確認できたのは初めて」と話した。「探鳥」一番の珍客だった。

2009年2月20日付 ウスハイイロチュウヒ

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 〇九年五月、練馬区の光が丘公園で子育てに励むカワセミ。親がひなに給餌する光景に和まされた。

2009年6月5日付 カワセミ

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 一七年十二月、北海道鶴居村で小雪が舞う中、優雅に求愛ダンスをするタンチョウ。連載の名と同じツルを撮るのが念願だった。

2017年12月21日付 タンチョウ 

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 一八年九月、千葉県九十九里町の片貝漁港に飛来した珍客オオグンカンドリ。ウミネコに襲われ逃げる途中に思わず金魚を落とした驚きの一瞬だ。この写真で東京写真記者協会一般ニュース部門(国内)奨励賞を受賞した。

2018年10月15日付 オオグンカンドリ

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       ◇

 この二十三年、「新聞、見ています」という声に励まされました。これからは郷里の松山市で、四国の野鳥と絶景をテーマに写真家として活動します。親の介護と農業を両立させながら。

 探鳥の撮影で学んだことは、この秋、「野鳥観る撮るハンドブック」(東京新聞出版部)にまとめました。引き続き毎週木曜日朝刊「ほっとなび」で探鳥会の文と写真を担当します。署名はありませんが私の一枚です。また、東京新聞のホームページ内の「フォトサービス」で、「絶景を行く」に月二枚、新作を発表します。

 長い間、本当にお世話になりました。ご愛読に感謝申し上げます。さようなら。 (文と写真・堀内洋助)

 

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