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【親子でぶらり 学べるスポット】

新木鉱泉(埼玉県秩父市) 肌で感じる秩父路の伝統

築200年以上の新木鉱泉の建物=埼玉県秩父市山田で

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 秩父と言えば春は羊山公園の芝桜、秋は長瀞の紅葉と四季折々の自然に恵まれ、ソバにコンニャクに果物と味覚も豊富で訪問客も多い。古くは室町時代後期には観音信仰の聖地として定着した秩父札所三十四カ所巡りでにぎわった。巡礼者の旅の疲れを癒やしたのは、江戸時代から湯治場として知られる秩父七湯だ。さっそく西武秩父駅から四番札所の金昌寺に向かった。

 同寺の山門には巨大なワラジが掛けられている。かつて徒歩で巡礼した人たちはこのワラジを見て長旅に思いを馳(は)せながらホッと一息ついたのだろう。山門をくぐって境内に入ると無数の石仏が出迎えてくれる。仏陀(ぶっだ)にお薬師さん、十一面観音とさまざまだ。千体以上はあろうか。そのお姿にカメラを向ける散策客の姿もよく見かける。

 山門を出て少し歩くと「秩父七湯 新木鉱泉」の看板を見つけた。文政10(1827)年創業。札所一番の四萬部寺(しまぶじ)から四番の金昌寺まで歩いた巡礼者がここに浸(つ)かった伝統の門前宿だ。「御代(みよ)の湯」とも呼ばれ、なめらかなアルカリ硫黄泉は「卵水」の異名がある。「体を温めてくれるし、リウマチや神経痛にもよく効く湯といわれています」(9代目おかみ)。

 歴史ある秩父路にも新しい息吹が芽生えている。2015年に開所した「兎田(うさぎだ)ワイナリー」。周辺に広がる自社畑でブドウ品種のベリーAやメルローなどを栽培するほか、契約栽培農家に委託した地元産ブドウを使って高品質の「日本ワイン」を生産している。近くには直営レストランとショップもあり、「秩父ルージュ」や「秩父ブラン」など自慢のワインを無料で試飲できる。秩父路の伝統を肌で感じながら飲む湯上がりワインは格別だ。 (土田修)

◆ひとこと

 昨年10月から国内産ブドウを使って国内で醸造したワインを「日本ワイン」と表示することになった。本物志向のワイナリーにとって願ってもない追い風だ。

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 ★メモ 新木鉱泉。秩父市山田1538の1。秩父鉄道秩父駅、または西武秩父駅からタクシーで約10分。正午〜21時。日帰り入浴は平日大人800円、土日祝など900円。子ども半額。宿泊は平日1万2000円から。(電)0494・23・2641。兎田ワイナリー(秩父市下吉田3720)は来館・見学・試飲のいずれも無料。西武秩父駅からバス。10〜17時。月曜定休。(電)0494・26・7173

●足を延ばせば…

 ★羊山公園 秩父市大宮6360。西武秩父線西武秩父駅から徒歩約20分。秩父のシンボル・武甲山を望む。市街地を一望できる高台にあり、県立武甲自然公園の西北部に含まれる。園の南側に広がる芝桜の丘は、春になると一面がピンクや白などの花で覆われ、多くの観光客が訪れる。園内には武甲山資料館などの施設もある。

 ★秩父神社 秩父市番場町1の3。秩父鉄道秩父駅から徒歩約3分。西武秩父駅から徒歩約15分。関東でも屈指の古社のひとつで、中世以降は秩父妙見宮として知られたが、明治に入ると、旧社名の秩父神社に戻した。現存する社殿は1592(天正20)年に徳川家康公により寄進されたもので、江戸時代初期の建築様式をよくとどめている。(電)0494・22・0262 

 

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