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【親子でぶらり 学べるスポット】

佐原と伊能忠敬(千葉県香取市) 水運の要 美しき町並み

佐原の古い町並みを舟から眺めることもできる。正面左が伊能忠敬旧宅=千葉県香取市佐原で

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 利根川に近い千葉県香取市佐原は、江戸時代から水運の要として発展した商業の町だ。古い家並みがよく保存され、町を南北に流れる小野川には観光客を乗せた小舟が往来する。日本で初めて、測量により全国地図を作った伊能忠敬(いのうただたか)は、佐原の商家の主人で、名主を務めていた。

 船着き場のすぐ上に、伊能忠敬の旧宅があり、帳場や土蔵が当時の雰囲気を伝えている。旧宅の対岸にある「伊能忠敬記念館」の山口真輝学芸員は「忠敬の住まいの目の前から江戸まで、水路でつながっていたのです」と話す。「かつて小野川の幅はもっと広く、高瀬舟といわれる大きな舟が出入りして、米や酒を江戸に運び、江戸からも産物が運ばれました」

 忠敬は多くの書物に親しむ一方、商人としてもなかなかのものだった。50歳で家督を子に譲り、江戸に出て、測量術や天文学を学んだ。地方のご隠居さんに、幕府が大金を出すわけはなく、初期の測量には、蓄えた財産が活用された。佐原に集まった富が、日本地図作りに貢献したともいえそうだ。

 現在の佐原は、国内のみならず、インバウンドの観光客でにぎわう。伊能忠敬が海外で知られているのではなく、町並みの美しさが、旅行サイトなどを通じて広まったらしい。

 町並みは、重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。建物は古くても、高級耳かきを販売したり、特産のイモをスイーツ風に仕立てたり、内部は目新しさを追求している。また「佐原まちぐるみ博物館」として、家に伝わる所蔵品を展示公開している店も多い。忠敬を育てた活発な商業の風土は、今も残っている。 (吉田薫)

◆ひとこと

 「佐原は町並みの中に川があり、川のおかげで発展しました。そぞろ歩きしながら、昔のにぎわいを想像してください」(山口さん)

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 ★メモ 伊能忠敬記念館(千葉県香取市佐原イ1722の1)と忠敬旧宅へは、東京駅八重洲南口からの鉾田駅行きバスが便利。忠敬橋バス停からすぐ。1750円。入場料大人500円。原則月曜休館。開館9時〜16時30分。旧宅は年末年始のみ休館。JR成田線佐原駅から徒歩10分。(電)0478・54・1118

●足を延ばせば…

 ★香取神宮 香取市香取1697の1。JR佐原駅からタクシーで約10分。佐原駅から各種バスも利用できる。香取神宮バス停からすぐ。東京駅からの直通バスが停車する。経津主(ふつぬし)大神を祭神とする全国有数の古社。木立に囲まれた小高い丘に鎮座し、江戸幕府造営の本殿と楼門は、国の重要文化財に指定されている。参道に並ぶ店も楽しい。(電)0478・57・3211

 ★水の郷さわら 香取市佐原イ4051の3。JR佐原駅から徒歩15分。バス便もある。利根川に面した場所。道の駅と川の駅が一体になり、防災教育展示(原則月曜休館)やフードコート、物販店がある。遊覧船の発着所も。物販店とフードコートは無休で営業時間8〜18時。(電)0478・50・1183道の駅。(電)0478・52・1138川の駅 

 

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