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【親子でぶらり 学べるスポット】

幕末と明治の博物館(茨城県大洗町) 天皇の愛用品、志士の書画並ぶ

入り口に田中光顕像が立つ「幕末と明治の博物館」=茨城県大洗町で

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 日露戦争(1904〜05年)が起こった時、宮内大臣を務めていた田中光顕(1843〜1939年)の寄贈品を集めて1929(昭和4)年に設立された「常陽明治記念館」が博物館の前身だ。

 田中には「皇后の奇夢」という有名なエピソードがある。日露戦争前夜、明治天皇の皇后(昭憲皇太后)の夢中に、幕末の英傑・坂本龍馬が現れて戦争必勝を告げたという。皇后は龍馬のことは知らなかったが、これは当時忘れ去られていた龍馬をもう一度世に知らしめたいと、田中が演出したことだったかもしれないと司馬遼太郎が小説「竜馬がゆく」のあとがきで書いている。

 田中は龍馬と同じ土佐(高知県)で尊王攘夷(じょうい)運動に身を投じた志士出身。薩長(鹿児島県と山口県)藩閥の出身者ばかりが幅を利かしている明治政府に田中は口惜しさを感じていたからだという。

 博物館前にはそんな田中の像が立つ。館内には明治天皇の寝間着やコート、大正天皇の長靴や煙管(きせる)など田中が下賜された貴重な品々や、龍馬の手紙、吉田松陰や武市半平太(瑞山)、月照ら幕末の勤王家の書画が並んでいる。

 今の上皇さまは皇太子時代の1947(昭和22)年と、74年にも上皇后さまと訪問された。97(平成9)年に「幕末と明治の博物館」に改称され、2010年に財団から大洗町に移管された。

 翌年の東日本大震災で明治天皇像が展示された聖像殿が倒壊してしまったが、町はすぐさま新聖像殿を建てた。

 明治維新から150年がたち、元号は令和に。数々の歴史を刻んできた博物館の貴賓室で長嶺家光館長は「田中は維新の大きな原動力となった水戸藩に敬意を払い、地元経済人らも尽力してこの博物館を建てた。ぜひ見に来てほしい」と語る。 (藤英樹)

◆ひとこと

 町を歩くと、至るところに海鮮物を掲げた料理屋がある。冬はアンコウ鍋が有名だが、夏はホッキ貝のしゃぶしゃぶや岩ガキ、秋はシラス、春はつみれ鍋もお薦めだ。

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 ★メモ 茨城県大洗町磯浜町8231の4。東京駅から水戸駅までJR特急で1時間20分、水戸駅から大洗鹿島線で大洗駅下車、タクシーで5分。車は北関東自動車道・水戸南ICから25分。開館9〜17時。水曜休館。入館料は一般700円、大学生600円、中高生300円、小学生150円など。(電)029・267・2276

●足を延ばせば…

 ★アクアワールド 茨城県大洗水族館 大洗町磯浜町8252の3。「出会いの海ゾーン」「暗黒の海ゾーン」「世界の海ゾーン」などに分かれ、地元の海の生き物、深海の生き物、サメやマンボウなどを飼育・展示している。イルカ・アシカのショーも。年中無休。開館9〜17時。入館料大人1850円、小中学生930円、3歳以上310円など。(電)029・267・5151

 ★大洗町ゆっくら健康館 大洗町港中央26の1。町営の日帰り温泉。ナトリウム塩化物泉、炭酸水素塩泉の浴室のほか、サウナ、地元の海の幸を使ったレストランなども。開館原則10〜21時。水曜休館。温泉料金は一般平日17時まで700円(土日祝は同1000円)、高齢者は600円、小学生以下は300円など。(電)029・267・1126

 

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