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【親子でぶらり 学べるスポット】

次大夫堀(じだゆうぼり)公園民家園(東京都世田谷区) 「生きている古民家」めざす

民家園の真ん中に立つ旧城田家。農家と商家を兼ねる

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 世田谷区喜多見にある「次大夫堀(じだゆうぼり)公園民家園」は、失われていく地域の原風景を残そうと、1988年に開園した。江戸時代から明治時代にかけての主屋3棟や、長屋門、土蔵などが移築され、小さな村落のようだ。

 区の文化財資料調査員の林晴香さんが、間口25メートルもある名主の屋敷、旧安藤家住宅をまず案内してくれた。「半分は農家としての家。そこに名主としての役宅が加わり、大きな主屋になったのです」

 室内を見上げると、巨大な3本の梁(はり)が横に伸びて、広い家を支えている。すすけた色と曲がった形が古民家の風格を醸し出す。「素材はアカマツ。こんな大きな材は、もう簡単には得られない」と林さん。

 園の中央にある旧城田家住宅は、すぐ近くの場所から移築された。街道沿いに立っていて、商家と農家を兼ねたつくりだ。

 園内では、藍染め、木挽(こびき)、鍛冶、機織りなどが、多数のボランティアによって、実際に行われている。単なる展示にとどまらず、昔の村のにぎやかさをしのぶことができる。「生きている古民家」をめざし、いろりは毎日火がたかれ、家の中や軒下には民具が置かれ、触れることができる。

 園の名前の由来となった「次大夫堀」という用水も民家園の外側に再現されている。きれいなせせらぎだ。徳川家康と同時代の人、小泉次大夫によって、新田開発のために造られ、昭和中期まで300年も使われていた。

 民家園は、今後さらに拡張され、展示も充実するという。一方、近隣では東名高速道路につながる外環道の建設工事が進む。農村風景の再現と、高速道路網の整備が同時進行する。喜多見周辺はそんな奇妙な事態になっていた。 (吉田薫)

◆ひとこと

 「年中行事を中心に、年に100件ものイベントをやっています。江戸から昭和にかけての近郊農村の雰囲気を、体感してほしいですね」(林さん)

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 ★メモ 世田谷区喜多見5の27の14。小田急線成城学園前駅から徒歩15分。同駅と東急線二子玉川駅からバスもある。開園9時30分〜16時30分。月曜休園。月曜が祝日のときは開園し、翌平日休園。入園無料。(電)03・3417・8492

●足を延ばせば…

 ★慶元寺 世田谷区喜多見4の17の1。次大夫堀公園から徒歩約10分、小田急線狛江駅からバス、喜多見住宅下車徒歩約3分。浄土宗の寺院。江戸の語源ともなった江戸氏の氏寺で、三重塔がシンボル。江戸氏が室町時代にこの地に移り喜多見氏と改称し、寺も一緒に移った。本堂は享保年間の建築で、寺院建築としては世田谷区最古という。杉並木に囲まれ、創建者である源平時代の武将・江戸重長像もある。拝観自由。

 ★喜多見五丁目竹山市民緑地 世田谷区喜多見5の20。小田急線成城学園前駅西口から徒歩約20分。かつて喜多見のどこにもあったというモウソウチクの竹林が残り、市民ボランティアが保全活動をしている。私有地だが無料で公開されている。 

 

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