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【親子でぶらり 学べるスポット】

安曇野ちひろ美術館(長野県松川村) 子どもと花を愛し 戦争を憎む

特別展「ちひろ・ていねいなくらし」で展示される「そうじをする子ども」(1956年)

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 子どもと花を愛した絵本作家、いわさきちひろ(1918〜74年)の美術館は、「ちひろ美術館・東京」(東京都練馬区)と「安曇野ちひろ美術館」(長野県松川村)の2つがある。今回は後者の方を紹介したい。

 信州は、東京育ちのちひろの両親の出身地で、特に松川村は太平洋戦争後に両親が開拓農民として暮らしたところだった。

 ちひろ自身が幼い頃によく訪れており、絵に登場する風景の原点であるといわれている。

「窓ぎわのトットちゃん」の世界を再現したトットちゃん広場

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 その第二のふるさとに1997年に開館した。北アルプスから流れる乳川(ちがわ)のほとりにあり、広大な村営安曇野ちひろ公園と一体のつくりとなっている。

 「ちひろ館」には、代表作や絵本の原画、初期童画などが展示してあるほか、国内外の絵本3000冊が自由に読める「絵本の部屋」や、絵本を読みながら食事ができる「絵本カフェ」などがある。また別館の「世界の絵本館」では、世界の絵本作家の作品を一覧できる。

 ベストセラーとなった黒柳徹子さんの自伝的小説「窓ぎわのトットちゃん」の表紙や挿絵にはちひろの絵が使われており、長男の松本猛さんや黒柳さんが選んだものだという。

 その縁で、美術館と隣接して「トットちゃん広場」がある。

 トットちゃんが通ったトモエ学園の電車教室や講堂などが再現されており、物語のエピソードをたどりながら散策できる。

 また黒姫高原のアトリエ兼山荘も再建されている。

 淡い色調の楽しげな子どもの絵で知られるちひろだが、戦争に対する憎しみは人一倍だった。代表作にはベトナム戦争に触発された「戦火のなかの子どもたち」、広島原爆を語る子の文章に絵を付けた「わたしがちいさかったときに」などがある。

 「平和で、豊かで、美しく、可愛(かわい)いものが本当に好きで、そういうものを壊していこうとする力に限りない憤りを感じます」。そんな言葉を残している。 (坂本充孝)

◆ひとこと

 12月15日まで特別展「ちひろ・ていねいなくらし」を開催中。衣食住に工夫を凝らし、家族との日々をいとおしむ暮らしの様子などを愛用品などで紹介している。

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 ★メモ 長野県松川村西原3358の24。JR大糸線信濃松川駅からタクシーで約5分。マイカーは長野自動車道安曇野ICから約30分。入館料大人800円、高校生以下無料。開館9〜17時。原則第4水曜日休館。冬季休館あり。(電)0261・62・0772

●足を延ばせば…

 ★碌山(ろくざん)美術館 長野県安曇野市穂高5095の1。近代彫刻の扉を開いた荻原守衛(碌山)、高村光太郎、戸張孤雁らの作品を展示。入館料大人700円、高校生300円、小中学生150円。原則月曜休館。(電)0263・82・2094

 ★安曇野山岳美術館 安曇野市穂高有明3613の26。山岳絵画の美術館。足立源一郎の作品を中心に展示。入館料大人600円、中高生300円、小学生以下無料。開館10〜16時。冬季休館あり。原則木曜休館。(電)0263・83・4743

 ★安曇野ジャンセン美術館 安曇野市穂高有明4018の6。フランスとアルメニア、2つの国家勲章を受けたジャン・ジャンセンの専門美術館。50〜80点を展示。入館料大人850円、小中学生500円。原則火曜休館。(電)0263・83・6584 

 

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