東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 東京情報 > 学ぶ・知る > 親子でぶらり 学べるスポット > 記事

ここから本文

【親子でぶらり 学べるスポット】

関宿(せきやど)城博物館(千葉県野田市) 水運の要所、船着き場も再現

水運で栄えた昔の姿を高瀬船と蔵で再現した=いずれも千葉県野田市で

写真

 千葉県のキャラクター・チーバくんのとがった鼻の位置に、関宿はある。利根川と江戸川が分流する水運の要所だ。江戸時代には譜代大名が治める城下町であり、日光東往還の宿場でもあった。明治初めには、千葉県で5番目の人口を擁する町だった。

 だが鉄道や自動車は発達し、度重なる治水工事で、船着き場(河岸)や、城の敷地のかなりの部分が、河道や堤防になった。田んぼが広がる関宿に、昔の面影を探すのは難しい。

 博物館自体、幅の広い「スーパー堤防」の上に立つ。地元の要望で天守閣の形に。城は「江戸城富士見櫓(やぐら)を模した」と記録にあり、それを参考に、1995年に造られた。

田園に囲まれた関宿城博物館。後方に利根川と江戸川が流れる

写真

 展示は、治水と水運の歴史が中心だ。利根川はもともと江戸に向かって南下していた。流路を東向きに変える大工事が、江戸時代の初めに行われ、関宿の重要性が増した。尾崎晃学芸課長は、江戸時代の関東地方の地図を示しながら、「川は現代の鉄道のようなもの。関東各地や東北、中部方面からのさまざまな物の流れが関宿で交わるのが分かります」と話す。船着き場が再現された展示では、人形との比較で、川を行き交った高瀬船が、かなり大きいことに驚かされる。

 「水塚(みづか)」と呼ばれる洪水の際に避難するための建物も再現されている。今の暮らしは水とは切り離されたものの、古い習わしも残る。「オビシャ」という独特の正月行事に焦点をあてた企画展が12月1日まで開かれている。

 館の最上階は、四方を眺められる展望室だ。足もとは広々とした河川敷で、遠くには富士山や筑波山を望む。代々の殿様もこのような眺望を楽しんでいたのだろうか。 (吉田薫)

◆ひとこと

 「水運で栄えた町の様子を、船や蔵など大きな展示物を通じて、味わってほしいですね」(尾崎さん)

写真

 ★メモ 千葉県野田市関宿三軒家143の4。東武動物公園駅から境車庫行きバス27分、新町下車徒歩15分。東武線川間駅から博物館前まで来るバスもあるが、本数が少ない。開館9時〜16時30分。月曜休館。月曜が祝日のときは開館し、翌日休館。入館料一般200円(企画展は300円)。(電)04・7196・1400

●足を延ばせば…

 ★鈴木貫太郎記念館 野田市関宿町1273。東武動物公園駅から境車庫行きバス、関宿台町下車徒歩1分。日本を終戦に導いた首相鈴木貫太郎(1868〜1948年)は、海軍士官として、海軍大将をはじめ要職を歴任した。関宿藩士の子で、幼少期と晩年をこの地で過ごした。昔の写真や名場面の絵画、日用品から海軍兵学校の成績表まで展示する。鈴木が銃撃された二・二六事件の動画も上映。台風のため、当分の間臨時休館。入館無料。開館9〜17時。月曜休館(祝日は開館)。(電)04・7196・0102

 ★関宿城本丸跡 関宿城博物館から土手の下のあぜ道を南に進むと、木立に囲まれた本丸跡があり、「関宿城趾」の石碑が立つ。博物館から徒歩8分。外堀や土塁の跡も周辺に残っている。 

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報