街中に設置され、誰でも気軽に演奏することができるストリートピアノ。見知らぬ人の演奏に心を動かされたり、周囲の拍手に自信をつけたりと、さまざまな交流やドラマが生まれるのが魅力だ。各スポットのルールを守って楽しく演奏しよう。
◆蔵イメージした駅舎 天井高く音響も良好
昨年5月、駅舎のリニューアルを機に設置された茶色のアップライトピアノ。銚子観光大使で音楽プロデューサーの山崎進さんらが、音楽で地元を盛り上げようと企画した。
通学で駅を利用する学生などの地元の人をはじめ、JR総武本線の終着駅という場所柄、観光も兼ねて遠方から来て演奏していく人も多いとか。銚子がしょうゆの産地であることから、蔵をイメージしたという駅の内部には、県産の山武杉が使われていて天井が高く、ピアノの音の反響が良いのも特徴だ。演奏可能時間は6時30分〜22時。不定期でコンサートも開催されている。
千葉県銚子市西芝町1438。ハーモニー(電)0479・26・3321
◆草間彌生さんが監修 黄色に黒の独自模様
都庁45階南展望室にあるグランドピアノ「草間彌生(やよい)監修都庁おもいでピアノ」。東京五輪・パラリンピックを控えて国内外から多くの観光客が訪れることから、思い出づくりに役立てようと設置された。趣旨に賛同した前衛芸術家・草間さんがピアノ本体の装飾を監修。黄色地に黒い独自の模様が施されている。
地上202mの明るい光が差し込む広い空間でピアノを弾けるのが魅力で、休日には希望者が途切れず、演奏が終わると自然と拍手が起こることも。演奏はひとり5分まで。楽器の持ち込みや歌を歌うことは禁止。演奏時間は10〜12時と14〜16時。
新宿区西新宿2の8の1。(電)03・5320・7890
◆他の楽器やダンス 歌とのコラボも可
JR・横浜市営地下鉄「関内駅」直結の地下街に昨年末に設置。近くにある2つの商店街「馬車道」「伊勢佐木町」と「マリナード」の頭文字を取り「BMIストリートピアノ」と名付けた。壁や床が赤色で装飾され、ちょっとしたコンサート会場のような雰囲気が味わえる。
地下街の比較的広いスペースにあるので、他の楽器とコラボレーションしたり、ピアノの伴奏で歌を歌うことやダンスもOK。SNSにアップして楽しむ人も多い。ピアノの上には演奏した人が感想などを書けるノートも置かれ、演奏者の交流も生まれている。演奏時間は5〜24時。
横浜市中区港町5の24の2。同地下街防災センター(電)045・662・6014
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