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【国際】

フン・セン政権 カンボジア 中国頼み

 【北京=中沢穣】独裁色を強めて欧米から批判を浴びるカンボジアのフン・セン政権が、中国への傾斜を強めている。フン・セン首相は二十三日までの日程で北京を訪れて習近平国家主席と会談し、政治と経済の関係強化を確認した。中国を頼りに批判を切り抜けたい意図とみられ、中国もそれを支える姿勢を鮮明にしている。

 習氏は二十一日に北京の釣魚台迎賓館でフン・セン氏と会談し、二〇二一年までの三年間で四十億元(約六百五十億円)の援助を約束した。フン・セン氏が二十二日に自身のフェイスブックで明らかにした。

 習氏は二三年までに両国の貿易額を百億ドル(約一兆九百億円)に引き上げるほか、今年はカンボジアからコメ四十万トンを輸入する考えも示したという。フン・セン氏は「習主席は、中国とカンボジアの関係はほかの国に比べとても特別だと話した」と、緊密な関係をアピールした。

 新華社によると、習氏は会見で、中国の経済圏構想「一帯一路」とカンボジアの発展戦略が連携を強めるべきだと主張。国連や東南アジア諸国連合(ASEAN)などの国際機関における協力強化も訴えた。さらに「カンボジアが国情に合った発展の道を進むことを支持する」とフン・セン政権を支える意向を明言した。

 一方で欧米は、野党弾圧を強めているなどとしてフン・セン氏の強権的な政治手法への批判を強めている。欧州連合(EU)は昨年十月、カンボジアに対して関税優遇措置の撤廃を検討していると明らかにした。事実上の経済制裁となる。今月十六日には、EU域内の生産者に打撃を与えているとして、カンボジア産のコメに段階的に関税を課す方針も決めた。カンボジアは昨年、コメ輸出の四割以上にあたる約二十七万トンをEUに輸出しており、習氏によるコメ輸入増の約束は、EUの措置を穴埋めする意図がある。

 二十二日付の中国紙、環球時報(英語版)は「カンボジアは中国からの支持と引き換えに中国に隷属化しつつあるとの批判があるが、中国には侵略の意図はない」と主張。同紙によると、中国はカンボジアの最大の貿易相手国であるほかインフラ建設などに年間約二億五千万ドル(約二百七十四億円)を援助している。

 

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