東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から > 3月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

仏刑務官、安全求めスト 収監者の襲撃相次ぎ

 【パリ=竹田佳彦】シリアで拘束された過激派組織「イスラム国」(IS)の戦闘員引き取りを米国に求められているフランスで、刑務所への危険物持ち込みが問題になっている。今月上旬には過激思想に染まった収監者が隠し持ったナイフで刑務官を襲撃する事件が発生。面会人の手荷物検査の甘さが原因とみられ、刑務官から法整備など安全対策を求める声が上がる。

 事件は五日朝、仏北西部オルヌ県のコンデ・シュル・サルト刑務所で起きた。服役中の男が刑務官二人を襲撃、十時間以上立てこもった。凶器はセラミック製のナイフで、前日面会に来た妻が渡したとみられる。男は別の事件で服役した際、イスラム過激主義に影響を受けたとされる。

 フランスの法律では面会人に対する手荷物検査の有無は、刑務所長が決められる。しかし身体検査など厳密な検査は一般的に人権侵害とされ、基本的にされていない。金属探知機はあるが、かばんの中身の検査も徹底されていない。

 事件を受け、全国の刑務所では刑務官が抗議のストライキを実施。面会人に対する検査徹底など組織的な安全対策を求めている。

 刑務官労組によると、仏全土の刑務所全体では判明しているだけで平均一日二件、刑務官に対する殴打や刃物・手製武器による襲撃が起きている。パリ郊外にある欧州最大規模のフルリー・メロジス刑務所のある刑務官は取材に「われわれの安全がないがしろにされている」と憤った。

 労組支部代表のチボー・カペル氏は「国には安全対策と人員の充実、刑務官の仕事の地位向上を求めたい。刑務所はどこも定員オーバーで、厳しい環境だ」と話した。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報