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【国際】

EU離脱案、英議長が「介入」 メイ氏 長短二つの延期案申請へ

バーカウ英下院議長=2018年3月撮影、AP・共同

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 【ロンドン=沢田千秋】英下院のバーカウ議長は十八日、これまで二回否決された英政府と欧州連合(EU)との離脱合意案について、議会の慣例に従い、同じ内容の採決は認められないとの考えを示した。メイ英首相は三回目の採決を経て、延期期間を決める予定だったが、採決実施は事実上不可能になった。十九日の閣議でも結論は出ず、メイ氏は二十一日のEU首脳会議に、六月末までの短期延期と一年以上とみられる長期延期の両案を申請する方針。

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 合意案は一月と今月十二日の二度、大差で否決された。バーカウ氏は三回目の採決について、上下両院の議事慣例集から約四百年前の慣例を引用し「政府が十二日と同じか、ほぼ同じ合意案を再提出すれば、正当性は得られない」と警告。二回目の採決は、EUと直前にまとめた新提案が加えられていたため、問題はなかったとの認識を示した。

 下院は十四日、延期を決める採決で、三回目の合意案採決が可決されれば延期は六月末まで、否決されればより長期とする動議を可決した。長期の延期の先には、国民投票や離脱撤回が予測されるため、合意案に反対してきた与党議員の一部は、初めて賛成に回る意思を示していた。

 EUは合意案が可決されれば六月末までの延期に合意する見込みだった。一方で、バーカウ氏が三回目の採決に必要だとする合意案修正に、EUが応じる可能性は低い。首脳会議で、EUは長期延期を求めるとみられ、英側との協議が決裂すれば、「合意なき離脱」の可能性も排除できない。

 教育省政務官のザハウィ議員は英BBC放送に「四百年前の慣例を無視するかどうかを問う採決実施も一つの選択肢」と表明。「議長の声明は短期の離脱を困難にし、より長期の延期を現実的にした。それは私たちが離脱できなくなることを意味する」と警戒した。

 野党・労働党のコービン党首も各党と協議を行う方針。労働党以外の少数野党勢力は共同で「最大の民主的方法は、離脱の選択肢を入れた国民投票を行うことだ」とする声明を出した。

 

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