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【国際】

北が連絡事務所撤収 対話拒否で韓国揺さぶる

2018年9月、北朝鮮の開城で行われた南北共同連絡事務所の開所式で、握手する南北双方の高官ら=韓国取材団・共同

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 【北京=城内康伸】北朝鮮が二十二日に開城(ケソン)の南北共同連絡事務所から撤収したのは、国際社会の制裁のため韓国との経済協力事業が進まない中、南北対話を拒否する姿勢を示すことで、韓国を揺さぶる狙いがあるとみられる。実利を得られない南北交流に見切りをつける方針に転じたとの観測も出ている。

 金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は元旦の新年の辞で、中断している北朝鮮にとって重要な外貨獲得源、金剛山(クムガンサン)観光と開城工業団地の両事業について「前提条件なく再開する用意がある」と韓国に呼びかけた。しかし、トランプ米大統領はハノイでの米朝首脳会談で、北朝鮮が求めた制裁の広範囲な解除に応じず、両事業の再開は当面困難だ。

 北朝鮮関係筋はこうした状況について「南朝鮮(韓国)は北南交流を口先だけで唱え、実践的な措置を講じない」と不満を表明。北朝鮮の祖国平和統一委員会の宣伝サイト「わが民族同士」は二十一日、「南朝鮮当局が米国の制裁・圧迫策動に追従し、操り人形役を演じている」と非難した。

 今回の撤収に関し、韓国のシンクタンク「世宗研究所」の鄭成長(チョンソンジャン)研究企画本部長は「(制裁解除に応じない)米国をより積極的に説得するよう、韓国政府に圧力をかけた」と分析する。

 北朝鮮指導部は米朝首脳会談が不首尾に終わり、今後の対米方針を検討中とされる。撤収措置は対米政策の再調整に合わせ、対韓国政策も仕切り直す動きの可能性がある。

 

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