東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から > 4月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

北京に9月末 巨大第2空港 単体で世界最大、新幹線と直結

建設中の北京大興空港ターミナル=北京市提供

写真

 北京市の郊外に今年九月末、巨大な首都第二空港が開港する。単体としては世界最大規模の空港ターミナルや滑走路四本を擁し、将来的には人民解放軍用も含め滑走路を七本まで増やす計画だ。中国経済が減速しているとはいえ、航空需要はまだまだ増え続けるようだ。 (北京・安藤淳)

 北京市の中心、天安門から南に四十六キロの同市大興区。ビニールハウスが延々と並ぶ郊外の田園地帯を抜けると、九月三十日までの開港へ向け、急ピッチで工事が進む「北京大興国際空港」が、土ぼこりの向こうに見えてきた。

 建設費は第一期だけで千二百億元(約二兆円)。新空港の建設指揮と計画・設計担当の易巍(えきぎ)副総経理は「高速鉄道(新幹線)や高速道路、周辺開発などを含めると四千億元(六兆六千億円)近くになる」と説明。建設中のリニア中央新幹線の品川−名古屋間の総工費五兆五千億円をも上回る大規模プロジェクトだ。

天井には12万枚もの形が違う透明パネルなどを使用した=安藤淳撮影

写真

 旅客ターミナルの延べ床面積は百三万平方メートル。成田空港の三つのターミナルを足した九十二万平方メートルより大きく、単体のターミナルとしては世界最大という。五本の指を持つ「手」型で、「指」の部分に並ぶ搭乗口は安全検査場から一番遠くても六百メートル、八分で到達するとのうたい文句だ。

 地下二階には世界で初めて空港の地下に高速鉄道が乗り入れる。市内から二本、さらに市政府機能が移転した北京副都心を経由して首都空港までの一本の、計三本の鉄道が新設され「乗り換えが非常に楽になる」(空港関係者)と期待されている。新空港は中国東方航空や中国南方航空など「スカイチーム」グループが主に利用する。

 人口二千百七十万人の北京には北京首都国際空港と、軍民両用の南苑空港があるが、南苑は新空港ができた後に閉鎖される。首都空港はピーク時には一分に一機が離着陸する超過密空港で、昨年は年間旅客数が初めて一億人を超えた。同空港の設計旅客数が八千万人のため、慢性的に遅延が発生していた。易氏は「大興が運用されれば、首都空港は設計容量以内になり混雑が解消される」と強調する。

 新空港は二〇二五年には旅客数が年七千二百万人になると予測される。将来的には第二ターミナルを造り、滑走路は人民解放軍用を含め七本になるという。「需要に対して、大きすぎるのでは」との質問に対し、易氏は「需要予測は保守的に見積もっても、北京地区の旅客数は二五年には一億七千万人まで増える」と、自信を示す。

 新空港の開港で、北京は二つのハブ(拠点)空港を一体運用し、世界各地をつなぐハブ機能で先行するシンガポールや香港に迫る計画だ。

写真
 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報