東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から > 4月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

胡耀邦氏死去、風化させるな 「天安門」30年 記念館26日再開へ

15日、中国江西省共青城市で、故・胡耀邦氏の墓に花を手向ける長男の胡徳平氏(手前)と三男の胡徳華氏=共同

写真

 中国で民主化運動を武力弾圧した一九八九年の天安門事件のきっかけとなった胡耀邦(こようほう)元共産党総書記の死去から十五日で三十年を迎えた。香港では、改革派指導者として知られた胡氏の追悼行事が開かれた一方、天安門事件を紹介するために再オープン予定だった記念館の設備が破壊された。事件の記憶が薄れる中、関係者は一刻も早い開館で「風化を防ぎたい」と訴える。 (香港で、安藤淳)

 十四日、市民ら約百人が香港市内を移動しながら、胡氏の改革の精神と民主化運動を若い世代に伝える集会が開かれた。主催した民主派団体「香港市民愛国民主運動支援連合会(支連会)」の李卓人(りたくじん)氏は「三十周年の今年は、例年に比べ人数も多かった」と手応えを語った。

 胡氏は、民主化を求める学生運動に断固たる措置を取らなかったとして保守派から批判を浴び、八七年に総書記を解任され失脚。二年後に胡氏が死去すると、学生や庶民から人気だった胡氏への追悼が民主化運動に発展、六月四日の天安門事件につながった。

 中国政府は事件を「暴乱」と位置付けタブー視。香港でも親中派が勢いを増し、若者を中心に事件の記憶が薄れる。

 支連会は事件風化を防ごうと寄付を募り「六四記念館」の再オープン準備を進めてきたが、今月七日に何者かが同館に鍵を壊して侵入、配電盤やコンセントに塩水をかけられるなどの被害を受けた。同館は支連会が一四年に開館させたが、一六年に閉館していた。

 李氏は、中国政府を支持する「愛国者」を名乗る人物の犯行と推測しつつ「脅しには屈しない」と憤る。幸いにも展示品に被害はなかったため「当初予定の二十六日に開館できると思う」と話す。

 一方、香港の人権団体・中国人権民主化運動情報センターは十四日、江西省共青城で墓参りをしようとした胡氏の親族ら二十人が厳しい監視を受けたと伝えた。胡氏を巡っては、党中央が再評価の動きを進めているが、節目の年のため、当局が敏感になっている可能性がある。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報