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【国際】

ノートルダムの悲鳴 大聖堂炎上 市民ら涙「言葉ない」

 【パリ=竹田佳彦】焼け落ちる尖塔(せんとう)に、消火活動を見守る市民から悲鳴が上がった。フランス・パリ中心部、ノートルダム寺院の大聖堂で十五日夕に起きた火災。「パリの象徴」が炎に包まれる様子に、街は重苦しい空気に包まれた。

 出火から約一時間後の午後七時四十五分ごろ、赤い炎に包まれた尖塔がゆっくりと北側に傾き、大聖堂内部に向かって落ちた。「あぁっ」。それまで沈黙が広がっていたセーヌ岸に、絶望的な声が上がった。

 近くに住む建築事務所勤務エリーズ・ロデさん(30)は「毎日鐘の音を耳にする。生活の一部だったのに」と目元をぬぐった。三十年前に西アフリカから近くへ移住したジュリオ・メンゴさん(62)にとっても大聖堂はいつもそばにある存在。「本当に街の象徴だった。言葉もない」と沈痛な表情を見せた。

 大聖堂では二〇一五年十一月のパリ同時多発テロで追悼ミサが開かれるなど、市民の心のよりどころだった。駆け付けた人の中には、祈るように手を握り締めながら涙を流す女性の姿もあった。

 大聖堂の鐘楼を舞台にしたビクトル・ユゴーの小説は「ノートルダムの鐘」としてミュージカルなどになり、世界各地で知られる。オーストラリアから三十年ぶりに旅行で訪れた女性(58)は「悪い夢を見ているみたい」とつぶやいた。

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