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【国際】

米のロシア疑惑 議会攻防、再び激化へ

18日、米フロリダ州の空港で支持者の歓迎に応えるトランプ大統領=ロイター・共同

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 【ワシントン=金杉貴雄】トランプ政権のロシア疑惑を巡り、モラー特別検察官の捜査報告書が18日に公表されたことを受け、疑惑を巡る政権と野党民主党の攻防は再び激しくなりそうだ。特別検察官の徹底した捜査でもトランプ氏の違法行為が明確にはならなかったため、大統領の弾劾手続きに進む可能性は低いままだが、2020年の大統領選を控え、批判の応酬が続くことになる。

 トランプ氏による司法妨害の疑いが示唆されたモラー氏の捜査報告書の公表に、政権は危機感を募らせていたとみられる。バー司法長官は十八日午前、公表の一時間以上前に記者会見を開き「司法妨害の証拠は不十分だ」と自らの見解を改めて発表。「モラー氏の見解には同意できない点がある」とトランプ氏を擁護した。

 バー氏は、トランプ氏に更迭されたセッションズ前長官の後任として二月に就任。三月にモラー氏から捜査報告書を受け取ると四ページにまとめた概要で「モラー氏が法的判断に至らなかったため、判断するのは司法長官」と宣言し、証拠は不十分との見解を示した。

 だが、モラー氏は判断をバー氏に委ねたわけではなかった。野党民主党はバー氏を「大統領のための司法長官だ」と中立性がないと反発。ペロシ下院議長とシューマー上院院内総務は十八日の声明で「バー氏とモラー氏の見解は明らかに違う」と指摘し、バー氏に議会で証言するよう求めた。

 民主党は報告書提出後、沈黙を守るモラー氏の議会証言も検討。黒塗り部分についても、下院司法委員会のナドラー委員長(民主)が全文公開を求め議会権限を行使した。

 一方、大統領の弾劾には慎重論が多い。大統領を弾劾するには、下院が訴追し上院の三分の二以上で可決する必要があるが、上院は共和党が多数。司法妨害が明確でないのに弾劾の可能性がない中で訴追だけしても「政治ショー」との批判を浴びかねない。世論調査でも弾劾は支持されていないため、調査を続けトランプ氏を追及する考えだ。

 これに対しトランプ氏は、十八日だけで十四回もツイッターを更新し「共謀も妨害もない」「ゲームオーバーだ!」などと「完全勝利」のアピールに躍起になった。

 逆襲にも余念がない。司法妨害で明確な判断を示さなかった捜査報告書を逆手に、ロシア疑惑は「魔女狩りだった」と主張。むしろ捜査当局がトランプ陣営に「スパイ行為を行った」と強調し、バー氏も疑惑捜査が始まった経緯を調査する考えを示している。

 

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