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【国際】

スリランカテロ 最大都市厳戒 消えた人通り

21日、スリランカの最大都市コロンボで、夜間外出禁止令が出され人影もまばらな通り

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 街中を行き交っているはずの人々や車両は消え、銃を持った治安部隊員の迷彩服が暗闇に浮かぶ。「怖い」。市民は顔を引きつらせた。高級ホテルや教会などで二十一日起きた連続爆破テロを受け、夜間外出禁止令が出されたスリランカ最大都市コロンボ。内戦終結から十年、平和と経済成長を感じていた人々の心をテロが砕いた。 

 二十二日未明(日本時間同)、コロンボ空港から中心部のホテルへ向かう道は、普段とは光景が一変していた。邦人一人を含む二百人以上が死亡したことで厳戒態勢が敷かれ、政府が午後六時から十二時間の外出禁止令を出したためだ。深夜でも人通りが多く三輪タクシーが走り回る通りに人影はほとんどなく、静まり返った交差点などには治安部隊員が立ち、周囲に鋭い視線を向ける。

 空港ではタクシーの受付カウンターに二時間待ちの長蛇の列。「空港手前で検問があり、車が進めない」とホテルの送迎担当者。平時とは比較にならないほど多くの治安部隊員が空港施設を警戒した。写真を撮っていると、手を横に振りながら隊員の一人が近づいてきて制止された。

 シンガポール旅行から帰国しタクシー待ちの列にいたコロンボ在住のスリランカ人男性(28)は「(自宅にいる)家族の安全は確認できたが空港から外に出るのが怖い」とこわばった表情だ。

 空港にいた高級ホテル「シナモングランド」の送迎担当者は、朝食会場のレストランで爆発があり多数が死傷したと明かした上で「営業は再開した。犠牲者の数など詳しいことは分からない」と顔を曇らせた。

 同ホテルでは一夜明けた二十二日午前、入り口で銃を持った複数の治安部隊員が警戒し、外部からの訪問者は中に入れなかった。ホテル関係者は「宿泊者以外は立ち入れない」と話し、周辺も多数の治安部隊員が厳戒態勢で、人や車両の往来は極めて限られていた。

 同ホテルで爆発に遭遇した男性(24)は、逃げている最中にすすが降ってきたとAP通信に明かした。

 スリランカでは二〇〇九年五月、二十五年以上続き、十万人ともいわれる死者を出した内戦が終結。その後は人々の記憶に残るほどのテロはなく、観光客も増えていた。「治安は落ち着き、経済も上向いていた。(今回のテロは)とても残念だ」。シナモングランドの送迎担当者がつぶやいた。 (コロンボ・共同)

犠牲者の死を嘆く親族=いずれもロイター・共同

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