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【国際】

ファーウェイ反転攻勢 逆境バネに、5G時代にらみ

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 第5世代(5G)の移動通信システムを巡り、安全保障への脅威だとして米国が製品の排除を各国に呼び掛けるなど圧力を受けている中国の通信機器最大手「華為技術(ファーウェイ)」。逆境とはいえ、世界的な知名度アップがスマートフォンの売り上げを伸ばし、2018年は過去最高の利益を出した。19年は5G整備が本格化する「5G元年」。巨額の研究開発費や積極的な広報活動で活路を見いだす戦略だ。 (広東省深センで、安藤淳、写真も)

 「米国のおかげで名前を覚えていただき、ファーウェイの技術に興味を持ってもらえるようになった。社員はこれまでになく団結している」。グローバル広報担当の陳黎芳(ちんれいほう)取締役副社長=写真=はこう強調した。

 孟晩舟(もうばんしゅう)副会長の逮捕やトランプ米大統領のツイートなど、一連の「ファーウェイ・バッシング」ともいわれる状況の影響は大きく、通信会社向け事業の売上高は1・3%減に。同社は三月、米憲法に違反するとして、米政府を提訴した。

 とはいえ、昨年決算は売上高が前年比19・5%増の七千二百十二億元(約十二兆円)、純利益は25・1%増の五百九十三億元で増収増益。なかでもスマホ販売台数は二億台を突破し、売上高のうち端末分野は45・1%増に。今年の第一・四半期も売上高が39%増になった。

広大な研究施設内にある西欧風の建物が従業員のオフィス。レストランも充実している

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 会社の本当の姿を見てほしいと、昨秋、深セン近郊の東莞(とうかん)市にできた新しい研究施設などの公開も進める。東京ドーム二十数個分に相当する約百二十万平方メートルに、西欧風の街並みを再現した研究施設には、専用電車が走り、おしゃれなカフェやレストランで食事を楽しむ従業員らの姿は、まるでテーマパークにいるようだ。「優れた研究は良好な開発環境から」と、施設建設の狙いを説明する。

 十六日から深センで開かれた同社の経営戦略説明会には世界各国から昨年を超える六百八十人の関係者が集まった。民間企業で非上場だが、二十二日には初めて四半期決算も発表した。

 同社は将来に向けた研究開発費も重視する。陳氏は「研究開発予算は世界五位の百五十億ドル(約一兆七千億円)だが、今後は二百億ドルをキープする。5Gの研究者だけで五千人おり、基地局整備には非常に自信がある」と説明。一八年の特許申請では、出願件数が五千四百五件と二年連続で世界一位になった。

 サイバーセキュリティーだけでも、予算を二十億ドル付けたという。同部門の責任者は「自社製品に(PC侵入を可能にする不正な)バックドアを入れることもないし、他者から植え付けられることも許さない」と強調している。

施設内を走る専用電車。7.8キロを約20分で1周する

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